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2024/01/21

今治市・カワイDS70作業まとめ

作業前に

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裏を掃除して、一度状況の把握のために調律や粗整調など行いました。
どこを治すかなど、方向性も決まったので、年明けの出荷に向けて、作業していきます。
ちょうど見にいらしていたとき、裏で事務的なことをしながら様子を聞いていたのですが、『最初からアコースティックピアノで、環境を整えてあげたい』と思ってピアノを迎え入れることにされたようで、ピアノは大きく、ピアノを習いだすときからアコースティックのピアノをご自宅に迎え入れることは、先のことや、場所のことでも、大きな決断で、でも、かわいらしいお子さん方への親心で、気持ちよく決められたご様子で、その気持ちを裏切らないピアノに仕上げたいと思います!

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見にいらした前日に来たピアノで、比較的きれいで大きな傷もないので、きっとこのお客様は、運のよろしいお方だなぁと思いました。
中古のピアノは手放される方がいて成り立っているので、ある時はあるけど、ない時はどんなに待っても見つからなかったりして、ピアノと縁が結ばれなくては、迎え入れえることもできないのです。
この保存状態で、タイミングもばっちりで、ピアノと縁が結ばれたようで、ほんとに幸運ですね。

外装

本体をポリッシャーで磨いて、ピアノを寝かせます。

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チューニングピンや弦なども磨きます。弦のホコリなど取り除くと、状態がよさそうで、よいですね。

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もちろん、駒の上も、ホコリを取り除きます。

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ペダルも全部分解して、黒ラックを塗りなおしました。

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ペダルも磨いてピカピカよ。

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ペダル窓のフェルトやスキンも新しくして、今回は、飾りも磨いてみました。
クリーニングの時は、くすんでいると、ちょっとアンティーク感がでるので、そのままをご希望の場合はそのままですが、今回は新しく迎え入れるられるピアノなので、ペダルと同じ感じにしました。

クリーニングと商品としてのピアノの仕上げは違っていて、クリーニングの場合は、それまでの想い出や見慣れた状態があるので、お客様に、傷はどうするかやフェルトの色など、どうされるか、相談しながら進めていきます。
商品としてのピアノは、新しくピアノを迎え入れるのですから、特に汚れや使用感の感じられるところはリセットして、『新しいきれいなピアノが来た!』という印象になるよう、心掛けています。

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マフラーと鍵盤押さえのフェルトも交換して、すっきりです。

アクション修理 (ジャックスプリング全交換・ダンパーレバークロス貼替・バットセンターピン全交換・バットスプリング全交換・ブライドルテープ全交換)

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ぱっと見きれいで、比較的きれいですが、新しく迎え入れられるピアノですから、修理をしつつ、ホコリなどはしっかり取り除いていきます。

DSなので、キャッチャーやバットスキンをどうするか、判断が難しいところですが、現在のスキンの状態と、粗整調しての感覚で、このピアノは、交換なしにすることにしました。
スキンも、年式によって、質そのものや消耗の出方が違っていて、すごく毛羽立つものから、毛羽立たないけど、ツルツルになってくわえが悪くなるものなど様々なようです。
同じDSでも、バットスキンも修理が必要な時もありますし、しっかり判断していきたいです!

そして、このピアノは、全体的にバットセンターピンのガタがでているので、そちらは全交換します。

お子さんたちが長くレッスンを続けて、その代は修理のない形で作業していきます。

今日は今治市・カワイDS70の作業を行いました。

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ジャックスプリングをすべて交換して、ウイッペンのセンターピンもかなり硬くて、すべて交換することにしました。
小さなお子さん方が弾くのに、動きが悪くて重っ苦しいと、練習が嫌になっては悲しいですから、しっかり治して出荷します。
かなりきつかったので、ブッシングをうちぬかないよう、気を付けながら作業をすすめます。

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すべてのパーツそのもののをきれいにして、スプーンを磨いて、スプリングを交換して、ウイッペンのセンターピンも交換しました。

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ウイッペン関係の修理が終りました。

ずはダンパーレバークロス貼替から。

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きれいに取り除いて、

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裁断したものを貼り付けます。

ハンマー関係の修理も行います。
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フレンジを外して、バットスプリングとブライドルテープを取り除きます。

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ガタが多かったので、センターピンはすべて交換して、バットスプリング、ブライドルテープも新しくしました!

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ダンパーを取り付けて、調整をしました。今回、元がかなりアレだったので、かなり修正して、止音もばっちりです!

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ハンマーレールクロスも新しくして、レール類を取り付けました。

そこまでの痛みはないけれど、30年以上経っているピアノですから、この先、ちいさなお子さん方が使ううちは修理のないよう、そして、スプリングなどは、確実に性能が落ちてしまっているので、個々のスプリングの役割を戻すために、交換しました。いらぬ力をかけて弾いたりしていると、よくない癖に繋がったりして、のちにその子が悩むことになっては、楽しさも半減すると思うので、最初から正しいピアノであることは、大切なことだと思っています。

鍵盤関係 (バランス・フロントパンチングクロス全交換・クリーニング)

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キーピンを磨いて、バランス・フロントパンチングクロスを交換しました。
DS70は、80と同じで、フロントパンチングクロスがグランドのもののようで、同じグランド用のものに交換しました。
60はアップライト用なので、細かい仕様の違いも興味深いです。

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きれいな鍵盤でしたが、細かい傷や汚れをバフで落として、黒ラックを塗ったり、処理をしました。

仕上げ

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ハンマーを取り付けて、間隔や走り、捻じれを見ました。
本体にセットしてからの方が、なにかと作業しやすいですね。

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整調を行います。
パンチングクロスを交換したので、念入りに行いました。
心配だったリバウンドもなく、安心です。

調律も行って、内装は仕上がりました!

外装も、蝶番やすべてのパーツを磨き直して、ピカピカになりました!

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かなりきれいで状態もよくて、良かったです。
子供さんたち、ピアノが来るのを楽しみにしているとおもいます。
後は年明けて出荷まで、何度か整調と調律を繰り返して、すこしでも安定した状態で出荷できるようにします!

最後に

『ピアノのことはわからないけど、最初からちゃんと環境を整えてあげたい』と、颯爽とピアノを見にこられ、偶然にも入荷したてのピアノに巡りあわれて、バシッと気持ちよく即決されたとおききしていたのですが、これから習い始めるお子さんのために躊躇なくアコースティックピアノを用意されるって、ほんとに勇気のいることで、その気持ちを裏切らないピアノに仕上げて出荷しました。
そんなご立派なご両親様なので、お子さん方もとってもおりこうさんで、調律が終ると『ありがとうございました♡』と丁寧にごあいさつしてくれて、終始、気持ちの良いお伺いでした。きっとピアノも続いて、大切にしてくださると思います。

今後ともよろしくお願いいたします!

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