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2025/05/11

今治市・カワイK48の作業まとめ

最初は、閉店して数年経つ老舗のおまんじゅう屋さんがこの春からリニューアルオープンして、そのお店の一角にあるピアノを調律して使えるようにしてほしい、ということでした。
一度点検にお伺いすると、『カワイK48』。昭和44年製のかなり古いピアノでした。
調律自体も30年ぶりくらいで、最初、治すのが厳しいというか、年式も古く、致命的な何かがあるかもしれない、と思うと、無鉄砲にお受けできないとおもったのですが、いろいろ点検していくと、虫食いや消耗、経年変化による部品のへたりはあるものの、もうアルミのセンターレールで、接着剥がれや響板の割れなどもなさそうで、チューニングピンのトルクも大丈夫そうでした。

かなり古くて、治すにしても中古のピアノを買うまでにはいかないけど、修理するご負担は相当なのですが、『同じお金をかけて、中古は買わない。このピアノを使いたい』ということで、修理させて頂くことになりました。

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普段はお引き取りの時、調律はしないのですが、今回はピッチも半音くらい下がってて、ほんとに治せるか、ざっとピッチを上げながら、状態を確認しました。
正直、昨晩は、きちんと調律できるか気がかりで、眠り肉買って、そのくらい、古いピアノを調律したり、修理するのは、気が張ります。
動きが怪しかったり、リバウンドしたり、それは修理や整調で治るので、ほかは大丈夫そうで、弦も切れずにだいぶ安心しました。

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中の掃除に入ります。
昔、緑の何かを交換した、と仰っていたのですが、フロントパンチングクロスだったのでしょうか?今回も虫食いです。

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キーピンも、ベタベタしています。
スムーズな鍵盤の動きを阻害する感じになっています。

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鍵盤がストレスなく動くよう、つるつるのピカピカにキーピンも磨いて、バランスとフロントパンチングクロスを交換しました。虫感ゼロです。

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チューニングピンは、錆びとカビが付着しています。

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カビを除去しつつ、チューニングピンやプレッシャーバーを磨いて、弦のフェルトのホコリも見落とさないようにきれいにします。

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色んな所にホコリは積もっています。
でも、すごいのが、虫の蛹や痕跡はありますが、Gの痕跡は一切ありません。そういった意味で、きれいです。
元々は、本家にあったピアノで、このピアノは二台目のピアノ(一台目は、寄贈したそう)だったということは、先代が音楽が好きで、衛生的にも気をつかわれていたのかもしれません。

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飲食されるところに置かれているピアノですし、いつものようにみえないところもできる限りきれいにします。

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『もともとは湿気が多いとこにあって…』とおっしゃられていたように、親の内側がかびていたので、

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しっかりカビを除去しました。

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ペダル磨きもします。

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ちょっと大変でしたが、ピカピカになりました!

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足元の汚れが目立つので、

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そのあたりもきれいに磨いておきました。
それにしてもK48、当時の上位機種ですから、妻土台も脚もどっしりがっしりです。立派なピアノです。

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内部のクリーニングが完了しました。

最初、点検する前は、厳しいかも、と思いました。
年式の古さから治せない可能性もあって、治せるもしても、本体のない状態で、相当シビアになることもあるので、修理をやればやるほど、慎重になってきます。
なので、さっと見た時に、今の自分でやれるか、やれないか、というのも判断の基準の一つですが、このピアノは『治せそう』と感じて、実際ざっと調律して、『治せる』と感じました。

ずっとこういうお店をしたかったそうで、経緯などをお聞きすると、すごい決心だな、と、思って、お話してて、元気をもらいました。
お店にいらっしゃるお客様が、『このピアノ弾けるん?』とおっしゃられたりすることもあって、6月に早速ミニコンサートもあるようです。

穏やかにこれまでのことやお店のことを話してくださり、『このピアノを治したい、ピアノが治るのがたのしみ』とおっしゃってくだっさったお客様のために、しっかり修理していきます。

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お引き取りしたアクションです。がっしり重たいです。

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ダンパーが硬化していて、調律していても弦に接するとき、独特の雑音がしています。
ほぐすにも限度があるので、貼り換えます。

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調律した時の印象は、店内の空調の関係もあってか少し乾燥気味で、ハンマーがガタになっているものもありましたが、実際アクションを解体してみると、以前、本宅に置いてあった環境が湿気が多かったからか、ステックしているところもありました。
コンディションがバラバラで、状態がよくないので、センターピンは、全交換します。

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今のカワイのピアノは樹脂パーツが多いですが、ダンパーフレンジ以外、このピアノはほとんど木製のようです。今日お伺いしたお客様のピアノはフレンジやレギュレティングボタン、ダンパーレバーは木製ではなくて、ピアノの部品が時代とともにすこしづつ変わっていっていたことを感じました。

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バットフェルトも全体手に少しづつ虫食いでした。。

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バットスプリングもなぜか折れ曲がっているものが多くて、多湿な中、頑張ってたのでしょうか。。

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あと、ブライドルテープや、ダンパーレバークロス、ジャックスプリングも交換します。

いろいろ確認しながら、無理のないように気を付けて解体していると、いつもより時間がかかってしまいましたが、解体しながら、使われている部品の違いなどから、このピアノが通ってきた年月を感じました。
これからまた、たくさんの方と音楽を奏でて、ピアノが活きるよう、慎重に作業をしていきます。

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ウイッペンの修理に入りました。
ジャックスプリングは交換することにしていましたが、調律してした時、調律に困る感じではなかったですが、バットのセンターピンの状態が悪かったので、気になってちょっと確認してみたら、動くけど、ギシギシしてスムーズではないいうか、滑らかでないというか…いろんな意味でひっかかるので、ジャックとウイッペンのセンターピンも全部交換することにしました。

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まず、パーツを分解します。ブッシングを打ち抜かなうよう、慎重に…。

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ジャックスプリングの穴の古い接着剤をきれいに取り除きます。ありがたいことに、きれいになりやすかったです。

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ジャックとウイッペンのセンターピンを交換して、ジャックスプリングを取りつけました。
ジャックもウイッペンもスムーズに動くようになって、ジャックスプリングを交換して、ジャックの返りもよくなって、連打性も復活しました。

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くすんだスプーンも、

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ピカピカに磨いて、ダンパーをスムーズに押し上げることができるようになりました。

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打ち抜かないように、とか、いろいろ時間がかかりながら、なんとかウイッペン関係の修理が終りました。
間隔などみたら、ダンパーの修理に入ります。

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ダンパーロッドがザラザラしています。このままだと、雑音がしてたり、スムーズな動きにならないので、磨きます。

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元々、カビなどもありましたが、

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全てきれいに取り除きながら作業して、すっかりきれいになりました。
磨いたダンパーロッドもとりつけました。

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ウイッペンの間隔も見直します。結構合わせるのが大変でした。

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ウイッペン関係の修理が終りました。

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ダンパーの修理に入ります。ダンパーレバークロスを貼り換えます。

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古いクロスを取りのぞきます。木部を傷つけないように、ささくれないように、気をつけます。

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全てクロスを剥がしました。まだまだダンパーの作業が続きます。


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ダンパーレバーをきれいにして、スプリングのところで雑音がしないように処理して、ダンパーレバークロスを貼り付けました。

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一台分の貼替が終りました。

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ダンパーレバーを取り付けました。

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そのままだと、レバーが傾いてしまってたりするので、

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隣通同士の並行や間隔等、位置を合わせます。

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ダンパーの硬化から、音が止まる時雑音もしてて、

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虫食いもあるので、ダンパーフェルトの交換を行います。

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まずは古いものを取り除いていきます。低音から、黙々と接着剤が残らないように、丁寧に、

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ブロックもきれいにしました。あとは、中音、高音側です。
あからさまな雑音になってしまっていたので、今回の修理の中でも、必要性が高いものですが、難易度も高いので、焦らずきちんときれいな仕事ができるように、作業します。

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中音と高音のほうのライニングフェルトを剥がしました。なかなかすんなり剥がれるタイプではなく、コツコツ、地道に頑張りました。

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ダンパーフェルトを貼っていく下準備ができました。
ぱっと見苦労しなそうと思ったけど、実際に作業すると手がかかる感じで、だからといって中途半端にはできないので、なんとか今日中に全部きれいにできてよかったです。

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低音のライニングフェルトを貼りました。

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元々緑のライニングフェルトで、お客様とお話させて頂いたとき、できるだけこのまま印象を変えたくないように思われている気がして、緑のフェルトを貼りました。
鍵盤蓋のフェルトやペダル窓もフェルトに青いフェルトが使われているので、赤いのにすると浮いてしまいそうですしね。お客様には見えないけど、なんか、このピアノにはこのままがいい気がします。

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中音、高音のライニングフェルトを貼りました。同じフェルトで貼っていっているのに、貼り方でか、厚みが違って見えたりするので、いろいろ気をつかいます。

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全部貼れました◎

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ダンパーフェルトを裁断しました。
やればやるほどまだまだ発見があって、難しいけど、それで今までよりもよりきれいにやりやすくなると、続けることの大切さを感じます。

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低音の方も、

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高音の方も、慎重に貼り付けました。

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既成のものを使えば楽なのかもしれませんが、ブロックやウッドなど、現物とあっていないことも多く、無理無理合わせるのも自然じゃないですし、部品代も高価なので、いけそうなときは貼りかえています。難しいですが、お客様とピアノのために出来ることをしていきたいです・
ひと山超えましたが、ダンパーレバーもかなり修正しているので、さらに本体に合わせるのも大変なことが予想されます。まだお伺いの日程は決まっていませんが、それまでできる作業を進めます。

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ハンマー関係の修理に入ります。

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あんまり状態は良くなくて、ステックしていたり、調律していた時には、かなりの勢いでガタのものもあったり、センターピンの状態がバラバラです。
ステックしてなくても、フレンジを動かすとキシキシしてる感じで、スムーズではなくて、そのキシキシが指にも伝えわって違和感がある気がするので、センターピンは全交換します。

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バットフェルトも虫食いです。

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なぜだか、バットスプリングが変形しているものが多くて、無理がたたったのか、前のに誰かが故意にしたのか分からないけど、スプリングは、もうついているだけみたいになっているので、交換して、新しくします。ブライドルテープも、皮の部分の劣化が見られるので、交換します。

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修理できるよう、分解していきます。
この状態にするのが、結構大変で、フレンジからフレンジのビスを外そうとしても、ワッシャーが木にギチギチになってて外れなかったり、スプリングも、ピンコードがギチギチですんなり抜けてくれなかったり。。。

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無理にやると割れたりしそうなので、地道に工夫しながら作業を進めました。

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一台、事故なく、取り除くことができました。古さもあって、慎重に作業を進めています。

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ハンマーが弦を打つ位置が真ん中からずれていて、歪に弦の溝が付いていたり、溝自体も深かったりするので、ファイリングして、形を整えます。

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卵型になるように、慎重に削ります。変になったら、修正できないので、緊張です。
これからいろんな方々が弾いていくピアノなので、良い音が復活するよう、失敗できないです。

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虫食いバットフェルトも、きちんとピシッと裁断して、接着しました。
下半分に接着剤をつけて接着しますが、少ないといつの間にか取れてしまうこともあるので、接着剤のr量にも気をつけます。
ちなみに、取れるとあからさまにカチカチ雑音がします。。そうならないように、きちんと接着します。

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スプリングも新しくなって、

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ブライドルテープを取り付けて、センターピンを交換しました。

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センターピンの状態がかなりまばらでしたが、修理して、パシッと動くようになりました!
ハンマー関係の修理が終りました。

これからたくさんの方々が弾いていくピアノですから、誰にとっても弾きやすく、心地よい音がでるとよいな、と思います。

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これからブッシングの貼替修理をすすめるにあたって、いつもやってはいますが、年式も古く、鍵盤のブッシングの感じを間違えないために、予めサンプルで貼り換えておいてた鍵盤を本体に合わせて、ブッシングの具合の確認に行ってきました。
全然問題なくて、明日から鍵盤の作業に入れます。

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虫くいもあるし、あちこちに虫の蛹がついていて、結構厳しい感じです。きちんときれいに貼りかえます。

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古いブッシングクロスを剥がしていきます。
なんだか以前に、所々貼り換えられていたのか、接着剤の種類が違うところがまばらにあって、それがまた、すんごいはがれにくくて。。。
しかも、穴を通すタイプの内に段差があるタイプなので、何かときれいにするのに、大変でした。

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大変でも、きちんときれいに剥がしておかないと、後々新しく貼ったクロスが剥がれてきてしまうこともあるので、地道に作業を進めます。
お店に来る皆様にピアノも弾いていただけるように、と、修理を決めて下さったので、環境が安定しにくくても、トラブルのないピアノでなくてはならないですから、ちょっとでも気持ちに引っかかりがないよう、作業します。
フロントの木部がささくれにくい感じだったので、助かりました。

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コツコツ作業して、一台分、バランスとフロントのブッシングクロスを剥がし終えました。

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ブッシングクロスを貼り付けました。
今まで使っていた道具が壊れたしまって、もう廃番になってしまったので、新しいものになったのですが、今までのと若干違う感じでもたつきながらも、頑張って貼り付けました。
内に段差があるタイプをきれいに貼りかえるのは、少し難しいですが、色んな事に気を付けて貼っていきます。

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フロントも、ブッシングを深く貼りすぎるとステックの原因となるので、気が抜けません。

たまにオーバーホールされてても、消耗していてもブッシングだけ交換されていなかったり、虫食いでもそのままだったりすることがあって、ブッシングの貼替は、交換する作業自体手間がかかるし、新しく交換して、ステックしたり、きちんといい具合に貼らないとガタになったりして、身近な修理ですが、きれいに正しく修理するのに、気をつかわなくてはならない修理です。
なので、今回のように年式が古く、筬が手元にない状態で修理するに、ひとつひとつかなり慎重で、お納めしたときも、不具合が出ないよう、よくみなくてはならないですね。

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貼り方や切り口が汚くないかとか、

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フロントは、貼り駒を外しながら、深さも確認します。

大丈夫そうなので、鍵盤の仕上げに入ります。

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小口もかなり汚れていたので、

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きれいに磨いて、汚れを落とします。

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上面も、もちろん磨きました。

黒鍵も、元々黒いので分かりにくいですが、磨くと汚れていたことが分かる感じの汚れ方で、

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一本一本磨いて、サイドに黒ラックを塗って、すっかりきれいになりました。
鍵盤は、弾くために必ず触るので、きれいが一番です。

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虫食いがあったり、汚れていた鍵盤もすっかりきれいになりました!
あとは、本体に入れた時、鍵盤調整をしっかり行います。

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ハンマーレールクロスも、年数を感じさせてくれる感じで、貼りかえます。

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このタイプの、いままでも貼り換えていましたが、今回、古いものを取り除くのがとても大変で、なかなかきれいにできなくて、無事にきれい貼りかえれてよかったです。

これで、今治市・カワイK48の主だった修理は終わりました。
あとは、ダンパーを本体に合わせて取り付けて、ハンマーをアクションに取り付けて走りなど見たら、完成となります。
本体のない修理は、どのピアノでも、実際に作業するまで、ホッとできないですが、古いこともあって、かなり慎重に、無理なく修理をすすめることを心掛けました。
まずはダンパーの本体合わせを頑張ります!

ダンパーの取り付けにお伺いさせて頂きました。

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まずは低音を取り付けて、

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高音→中音に向かって、ダンパーを取り付けました。
ちょっと難しい場面もありましたが、無事に取り付いて、止音も大丈夫です!

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修理前、止音が甘くて、しかも、ダンパーが弦に接するとき、ベチャッと雑音していましたが、そんな不具合は無くなって、しっかり音が止まるようになりました。
元々がそんな状態だったので、実際にダンパーを取り付けて、いつものように合わせられるか、かなり不安で、昨晩は起こりえないようなことを考えて眠れなかったのですが、ちゃんと取り付いて、ホッとしました。

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鍵盤の調整も行ないました。
貼り方とか、貼り具合は大丈夫で、たまにこのくらいの年式のものは、接着剥がれでガイドブロックがとれたりすることもありますが、まったく問題なくて、心底安心しました。

長時間になってしまいましたが、作業中、そっとしておいてくださって、集中して作業することができました。
後はハンマーを取り付けて、走りや間隔などを合わせたら、アクションも完成します。

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ダンパーは取り付いたので、仕上げに向けて、アクションを組み立てます。

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まずは取り外していたレール類を取り付けて、

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ハンマーを取り付けました。
なかなか走りや間隔が合わなくて、正直、ハンマーをつけただけのとき、合わせられる気がしなくて、

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やっと、合わせられました。

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ブラードルテープを取り付けて、アクションが仕上がりました!

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持ち帰った外装も、

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できるだけきれいにしました。
塗装の劣化や、薄くなって下地が見えそうなところもあったので、ポリッシャーと手磨きで、艶が出るよう、気を付けて磨きました。

お客様にとって、古くても、お饅頭屋さんの時からあったこのピアノを、今度は新しいお店でお店に来る皆様と一緒に使っていけたら、というお気持ちでご依頼くださり、古いピアノ本体のないで、本当なら本体があった方が好ましいピアノだったので、かなり慎重に作業をすすめました。
後はお納めして、しっかり作業して、ピアノを復活させたいです。


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普段やっているとはいえ、60年前のピアノで、修理中も悩むことがあったりして、昨晩から、どうやって仕上げていくか、いろいろ考えておきました。
女将さんも、『修理が終るのが楽しみで♪』とおっしゃって迎えて下さったので、期待を裏切るわけにはいきません。
何もかも新しくなっているので、とにかく迷っている時間はなく、本整調に入れるまで、いいところにもっていくのが大変でした。

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調律と整調を繰り返して、最後の仕上げの時には、かなり安定してきた感じで、ホッとしました。

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仕上げ終ったころに、お店でも出している銀座の名店?のコーヒーと、女将さん特製の『プリンケーキ』をごちそうになりました!
お店のメインはお食事で、開店から3か月、一度も同じ主菜を出していないらしいのですが、『プリンケーキ』も、しっかりしたプリン部分が懐かしい感じで、喫茶店のプリン的な感じで、とってもおいしかったです◎

修理が終って、外装を組んで音出しをしていると、『私でもわかるくらい、音が全然違う~』、『外装もきれいになって…艶が違う!』と、ピアノの近くまで来て、嬉しそうにピアノを見ていらっしゃいました。
いつもニコニコ穏やかに話す女将さんのお顔が一層柔らかく優しくて、ずっと本家にあったピアノですから、お子さんが使っていた時のことや、おまんじゅう屋さんの時の、いいことも大変だったこと、いろんなことを想い出したり、この先、お店をされていく準備が整った安堵と期待の表情にも見えて、そんな表情から、無事に仕上がって、喜んで下さったのが伝わってきて、心からホッとしました。

修理中も、お店にいらっしゃるお客様から、『ピアノは弾けるんですか?』と、聞かれることもあったそうで、これから、ピアノを弾きたい方に弾いていただいたり、小さいコンサートなども受け入れていきたいそうです。

老舗のおまんじゅう屋さんを改装して、それだけでも大きな決断と実行の日々だったところに、ピアノも修理が必要で、『同じお金をかけて、中古は買わない。このピアノを治して、今度はお店に来る皆でつかっていきたい』という想いで依頼いただいて、お客様の大切なピアノを、やってみたけど、古いからこんなもの、と思われないよう、『修理したから、たくさんの方々に自信をもって弾いていただけるピアノ』に出来るよう、想いを裏切らないよう、ひとつひとつ、慎重に作業しました。
ピアノの近くで優しくピアノを見る女将さんをみて、長年の夢であったお店を開いて、そこでピアノを使っていきたいという想いに、少しは力になれていたらいいな、と思いました。

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今後とも、よろしくお願いいたします!

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