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2023/08/11

今治市・ヤマハU2C、アクション修理の作業まとめ

修理のいきさつ

ぱっと見のピアノの印象としては、さらっとしていて、木部にもしみもなく、どちらかというと乾燥よりで、修理なくご使用いただけるかな?と思ったのですが、ハンマーヘッドに鉛筆のしるしがあって、確認してみると、そこも含めて、動きが悪く、戻りが悪い状態でした。

  

 

 

世代を超えてまた使用されるということで、お見積りをお伝えすると、相談の上、すぐにご連絡くださり、修理させていただくこととなりました。

元に使用されていた方や、受け継いで使われる方、修理を決めて下さった方、たくさんの想いがあるピアノだと思います。  

 

 

 

解体していると、アクションの表も裏も、ホコリとは違う、謎の粉が積もってて、これはなんなのかしら?

体に悪そうですし、きれいにしつつ、問題個所の修理を進めていきます。

 

ウイッペン関係の修理 (ジャックスプリング全交換)

 

スプーン、ダンパーロットはしっかり磨いていきたい感じです。

あと、ホコリの除去と、謎の粉粉が全体にあるので、これもきれいにしていきます。

カビとも違う、なにかわからない、やけど体に悪そうです。。 

 

もともとバットのスティックが多いことからアクション修理をさせていただくこととなったので、他のセンターピンの状態も気になるところなのですが…

 

アクション自体、湿気ているアクション感が低く、ホコリの状態も、さらっとしています。

ジャック、ウィッペン、両方とも動きに問題がなさそうなので、今回は、ジャック、ウイッペンのセンターピン交換はしないことにしました。 

なので、ウイッペン関係の修理としては、役目を終えて、バネ感がなくなってしまっているジャックスプリングの交換を行います。

 

古いジャックスプリングを取り除きました。。 

アイゼナハよりとれない。。

うすうす感じていたけど、ヤマハのほうが、とれなくないですか?

しかも、接着剤が穴いっぱい!木部に傷つくリスク大です。 

 

といっても、やらないと、新しいスプリングがとりつけられないので、きをつけながら、しっかり取り除きます!

 

スプリングを取り付けて、ワイヤー類をみがいて、スプーンもダンパーロットも磨きます。  

 

ホコリと粉粉も取り除いて、すっかりきれいに◎ 

粉粉は、スクリューの穴付近にもあって、外した時に、都度都度取り除いたのですが、カビっぽいけど違うくて、なにかはやっぱりわからなくて、スクリューそのものか?!と思ったけど、取り付けてガタになったりしてないし、何かわからないです。

 

かなり時間がかかりましたが、ヤマハU2Cのウイッペン関係の修理が終わりました。

ダンパー関係の修理 (ダンパーレバークロス貼替) 

 

 

 

穴こそ開いていないけど、えぐれてきているので、新しく貼替ます。 

 

 

古いクロスを取り除きまして、きれいになりました。 

 

 

裁断したダンパーレバークロスを貼り付けます。 

きれいに剥がすと、きれいにぴったり貼り付けられます。 

   

続いて、ダンパーレバークロスの取り付けを。

 

 

取り付けただけでは、いろいろあってないので、修正します。 

 

本体にあっているといいな。

 

ハンマー関係の修理 (バットスプリング全交換・ブライドルテープ全交換・バットセンターピン全交換)

ハンマーレールクロスを交換します。

 

 

クタクタの模様。。

 

 

きれいになると、気持ちがいいですね◎ 

  

バットスプリングとブライドルテープを新しくします。

 

 

それから、今回のアクション修理のメイン、バットセンターピンの交換を行います。 

 

修理前の状態です。

 

最近立て続けですが、こんな感じで動かなくなってしまっています。。

きれいなアクションなのに、アクションにつけられていた印の有無にかかわらず、こんなことになっています。

 

一本一本、適切なピンに交換していきます。

 

 

全て交換して、ハンマー関係の修理が終わりました。 

元の持ち主様から、受け継いで、受け継いでのピアノで、スプリングが弱ってしまっていたり、使用してなかった期間もあって、動きが悪くなってしまっていたり、そこに対する修理で、良い状態でスタートできたらいいな。 

 

クリーニング 

鍵盤押さえのフェルトも貼替ます。

 

貼り換えると、案外日焼けしてたりして、新しくなると、ピシッとする気がします◎

 

ヤマハU2Cの鍵盤蓋、奥丸です。

 

磨く前。 

 

磨いた後。

 

クリーニングなので、うち傷は消せませんが、汚れは取れました◎

 

 

鍵盤蓋も、

磨き前。

磨いた後。

艶がもどりました。

 

今まで外装は、伝承?みたいな感じで教わった塗装方法や磨き方で磨いていました。

 

浜松のピアノ会社では、新品で、分厚いポリの塗装だったので、比較的いろいろやれていましたが、いま、古いピアノをクリーニングしていくようになって、慎重にならないといけない場面が多く、また、新品としての仕上げ方と、クリーニングの仕上げ方と、違いもあり、日々悩んでいました。

 

 

先月の研修では、基礎の基礎から教わり、今まで知らなかったポリッシャーやコンパウンドの扱いを教わって、やっと今日、自分の道具で磨いてみて、研修の時ともまた違うところも見つかりました。

 

それも、実際に教わったから気が付いた点でもあり、さらに研究を重ねて、自分に良い方法を見つけていきたいです。

 

塗装一筋で来られたお方と同じように、なんておこがましいですが、圧倒的に美しい仕事をみて、尊敬するし、少しでも近づけたいと思います。

もしかしたら欲張りなのかもしれませんが、調律も修理も外装も、自分が本物だとおもう仕事に少しでも近づきたいです。

 

修理のお届け 

音楽が好きな小さなお子さんが、おばあさまのピアノを受け継がれて、この度また使用していかれるということで、一度ピアノを見に行かせて頂くと、全体的にハンマーの動きが悪く、現状をお伝えし、相談ののち、修理させていただくこととなったピアノです。

 

ヤマハですが、やはり本体と合わせるまでピリッとするもので、忘れ物がないかとか、チェックして出発です!

 

掃除を行ってから、まず、アクションと鍵盤を合わせます。

 

出ない音もなく、変な動きをするところもなく、低音、中音、どことも止音不良のなく、ホッと一安心です。

 

 

ヤマハなので、あとは大丈夫で、まず第一整調から。 

ダンパー総上げも掛かりも、大きく触らず、鍵盤の高さを合わせると、深さも合ってきて、作業はスムーズに進みました。 

 

そして、約50年ぶりの調律を。

一回退いていた汗がとめどなく復活しながら、3回調律して、やっと落ち着きました。

その後もう一度本整調しましたが、大きな変化もなく、まとまりました。 

最後に 

ご両親さまが、お子さんの『すき』に気が付かれて、ピアノを習うことになり、良い状態のピアノでピアノを楽しんでもらいたいということで、すぐにご依頼くださいました。

 

個人的に、小さなお子様や、初めてピアノを習われるお方が弾かれるピアノは、正しい状態でないと、せっかく習い始めたピアノなのに、練習しても、ピアノが正しい状態でなくて、ご本人の努力分がピアノで再現されなくて、『練習しても弾けない』となってしまったりして、それはとてもかなしいことだと思います。

 

ちゃんと正しく動いて、ペダルもピカピカになって、これから『すき』をどんどん伸ばして頂けたらいいですね!

 

まさか修理があるとはおもっていなかっただろうに、お子様のために、と、ご依頼くださり、ありがとうございました!

今後ともよろしくお願いいたします。

 

  

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