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大三島・ヤマハU3Hの作業まとめ

春にコーラスのコンサートの調律をさせていただいて、そちらのご縁でお孫さんのお家にピアノを、ということで、お待ちいただいていたようで、アトラスの作業中にいらして、お話させていただきました。
コンサートの調律させて頂いた本人だと覚えていてくださって、うれしかったです。
しかも納品先は大三島。お孫さんは都会から移住されてきたようです。
一度調律をして、大体の必要な作業の感じもつかんだので、アクションをもってかえってきました。
今月中に仕上げるのは、ちょっと難しいけど、島でのんびり、ピアノを楽しんでいただけるよう、精いっぱい作業させて頂きます!
外装
本体を先に磨きます。

本体の裏の掃除や、立てた状態での磨きを終えて、弦やチューニングピン、プレッシャーバーも磨いていきます。

駒の上のホコリも取り除きます。

ペダル窓のフェルトや、クロス、ペダル窓スライドスキンも交換します。
ペダル窓クロスは、使用して押し固められてくる?と、ペダルが戻るとき、ガンガン音がするので、クリーニングやオーバーホール、中古ピアノの作業の時は、必ず交換します。

底板も分解して、きれいに掃除して、ペダルを磨いてから取り付けます。
底板、手で触っても、大丈夫なところまできれいにしています!
ペダルも、顔がはっきり写るレベルです。あぁ、早く、カバーしなくては。。

ピアノを立てる前に、底板に黒ラックを塗っていきます。
この作業を終えると、ピアノを立てられるので、好きな作業の一つです。
過去いた二か所ともが、ここを黒ラックを塗ることになってて、理由も同じで納得でした。個人的にも、ピアノを立てたときに見える部分が黒くないと、ピアノが締まって見えないというか、汚く見えるし、塗ったと塗らないのとで、結構印象が違うので、塗ることにしています。

ピアノ、立てられました!
外装はここまでで、明日、もう一度チェックしていきます。
アクション修理
アクションを解体しました。

朝日のせいか、画的になんかくらいです。。
いつもと同じように、ウイッペン・ジャックのセンターピンのチェックをしつつ、ジャックやウィッペンパーツのクリーニング・スプーンも磨きます。

ジャックスプリング、交換するとピカってするので、アクションが見た目にもきれいになりますし、なにより、案外スプリングも劣化してくるので、機能の回復のためにも、必要と判断しました。

スプーンも、ダンパーロットも磨いてピカピカに。
ダンパーロット、輝いてる感じをねらって写真とったら、なんかあからさますぎて、結果、スプーンの輝きが半減してしまいました。。
写真を撮るのも難しいデス。
続いて、ダンパーレバークロス貼替を。

いつものように、元あったクロスをきれいに取り除きます。

ダンパーレバークロスを貼り付けて、

ダンパーを取り付けます。さっと高さや間隔を見て、明日、本体に合わせます。

バットスプリングも、

ブライドルテープも新しくしました!
本体の外装と、下準備が終わったので、ダンパーを本体に合わせます。

良い感じで、着々とアクションの作業も進んでいます。
ヤマハによくあるフレンジコード切れ、まだ症状としては出ていませんが、引っ張るとかんたんに千切れるので、貼り換えます。

いつものように、古いものをきれいに取り除きます。
あぁ!作業中で指がきれいじゃないです。。
手が汚れるのは全く気にならないけど、画的に恥ずかしい。。

元あったコードをきれいにしてるので、難なく新しいコードも貼り付けられます。
作業前は、スティックでも、ガタでもなかったのですが、大三島という土地のことや、納入先のお家の感じもお聞きしているので、慎重にセンターピンの状態を確認しつつ、フレンジを取り付けます。

バットスプリングを交換していることもあって、すごく反応が良くなったというか、戻る時の速度感がアップしています。前のものでも普通に動いていたけど、新しくする意味を改めて感じました。
ハンマーレールクロスも貼替て、取り外していたレール類も取り付けます。

ハンマーを取り付けて、

走り、捻じれ、間隔など、修正します。

大三島・ヤマハU3Hのアクション修理の作業が終りました。
鍵盤関係
小口の交換を行います。
今回は、自分でもとれるタイプだったので、

傷つけないように、古いものを剥がして、新しいのものを貼り付けて、加工していきます。
加工後の写真もとっていたのですが、あまりにも手に白い削りカスがついてて、加工したものの仕上がりが恥ずかしいのではなく、手が恥ずかしすぎるので、掲載、自粛しました。。。
昨日なんてかわいいものと思えるくらい絶望的に手が汚くて、お見せできる感じでなく、もう、夢中になると、それしか見えなくなるので、だいぶガッカリです。
昨日の今日で、もう少し見る側の視点に立って、写真をとらなくては。。
後は、キャプスタンやワイヤー磨き、木部のクリーニング、鍵盤のバフ掛けをして、黒ラックを塗って、鍵盤関係の修理も終わりました。

仕上がったアクションと鍵盤を本体に入れに行って、特に不具合もなく、後日、調整を行います。
キーピンを磨いて、バランス・フロントパンチングクロスの交換と、キーバックレールクロスの交換を行います。

棚板をできるだけきれいにしたり、キーピンを磨くのに地味に時間がかかってしまって。。
一本一本やってると、やったところと、これからのところがくっきり分かれるので、やったところに励まされながら、88をめざします。(1から作業するタイプ)
ピカピカになって、鍵盤も喜ぶことでしょう。
クロス類も、新しくなると、気持ちがいいですね!
修理が終った段階で、試弾しにいらっしゃるようで。
第一整調→調律→整調が終わって一安心。
第一整調の後調律するの、すごく好きで、眠っていたピアノが起きだすというか、きらっとしてくるというか…
出荷まで
ヤマハU3Hのマフラーと鍵盤押さえのフェルトの貼替を行いました。

出荷の日、あさイチで、大三島・ヤマハU3Hの出荷前調律・整調を行いました。

完成後、大三島からお孫さんが試弾に来られて、あれよあれよと出荷が決まって、納品当日となってしまったのですが、最終検品をして、無事出荷されました。

納品されて
ピアノの納品を大変お待たせしたこともあって、調律後、『弾いてもいいですか?』と、いってピアノを弾いてくださって、きっとほんとに待ちに待ってのピアノだったことのが伺えて、そんなお家のピアノを仕上げられて、私は幸せ者です。
しかも、弾いてらした曲にドビュッシーの『アラベスク』もあって、私のすきなピアノ曲No.1なので、仕事なのに、ご褒美をいただいたようでした。
ピアノを弾く奥様を見守るご主人様の表情が温かく、ピアノが来て弾けることを楽しまれているのを間近でみて、きっとご家族の皆様でピアノを大切にしてくださるのだろうな、と、ジーンとしました。
都会からの移住で、やりたいことをはっきりともっていて、実現に向けて行動されるご夫婦が、とても活き活きしていて、私ももっとがんばらなくては!と、力をいただきました。

沢山のお気遣いありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします!
