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新居浜市・ヤマハU3Aの作業まとめ
いきさつ
最初、レッスンを始めて一年くらい経つお孫さんが、弾いてて音が狂いすぎてて、『わおん、あってる?』と、音の違和感を感じたことから、お問い合わせいただき、最初、調律のつもりが、フレンジコードが破断していたり、少し虫食いがあって、アクションと鍵盤のお引き取りを提案させて頂いたのですが、その時、ピアノ内のホコリで、おばあ様が咳こんで、かなりお辛そうだったので、心配で、(我が家の家族も、自分も喘息持ちなので)クリーニングもできることもお伝えしてお暇させていただきました。
その後、ご家族の皆様で相談されて、『クリーニングもお願いしたい』ということで、やっとピアノのお引き取りができました。
途中頂いたメールで、『ばあばのピアノをよろしくお願いいたします』と書いていらして、このピアノは、元々、おばあさまが学生の頃、前のピアノに不具合が出て、買い替えられたピアノで、お嫁入とともに来て、そのピアノをお子さん方が弾いて、今、お孫さんが弾いているそうです。
ピアノが搬出される様子を、ピアノから少し離れた所から、少し寂しそうな表情で見送っていらしたのが印象的で、買い替えるほどに好きで弾いていらしたピアノで、いつも当たり前にあったご自身のピアノと少しの間離れてしまうことは、ずっとご家族優先でなかなかご自身で弾くことはできなかったけど、寂しく想うものだと思います。ピアノを出すとき、皆さん、同じようなお顔をされています。
お孫さんのために、と、今あるお家から出してクリーニングして戻す、というのは、かなりハードルの高いことだと思います。
いつものように、できることを、精一杯、作業させて頂きます。

お引き取りの後、そのまま工房へやってきました。
作業は先になるのですが、裏だけは先に掃除しておきます。

リフォームもして、かなり大きくてきれいなお家ですが、どうしても裏はホコリや、G的なものや、なぞの細長いものが大量に合って、アップでうつすのはきびしい感じなので、しっかりきれいにします。
ほこりで相当お辛そうだったのが忘れられないのです。

細長いやつが何だったのかわからないけど、全部きれいに取り除いて、ホコリ感が無くなりました!
今、ピアノが寝かせられないので、次のお引き取りしてきている修理の後、月末くらいのお引き取りでよかったのですが、今、運送がかなり立て込んでいて、行けるのが今日になってしまって、お客様にも、お引き取り後、すぐにかかれないこともお伝えさせて頂いているのですが、待っていただいた上にすぐにかかれなくて申し訳ございません。。
待っていただいた分、昔、買い替えてお家に来たときのような気持ちになれるようなピアノに仕上げたいと思います!
外装
少しづつ、外装を磨いていきます。

天屋根の汚れを磨きます。

鏡のようになりました!

チューニングピンなどは、たてた状態と寝かせて磨くので、

錆びなどほとんどありませんが、ほこりなども飛ばして、弦やプレッシャーバーも磨きます。

キーバックレールクロスも交換するので、

取り除いて、キーピンも磨いて、

ピアノを寝かせました。
ピアノが引き取られてからも、色々とお気遣いのご連絡をいただいて、そういうお方のピアノを治せるのは、ほんとにうれしいです。
待っていただいた上に心待ちにされているので、一つ一つきれいにきちんと作業して、気持ちにお応えしたいです。
家はとってもきれいですが、ピアノ中にはとにかくホコリが積もってて、点検の時、おばあさまがものすごく咳こんでつらそうで、せっかくクリーニングまでご決断いただいたので、おもいっきりきれいにしたいと思います。

妻土台や下袖柱にもホコリは積もっているので、

しっかりきれいにしました!

倒す前、乾燥剤が盛り沢山だったので、取り除いておいて、

底板を外しました。

分解していくと、ホコリがたくさんで、マフラーペダルのスキンも取れてしまっていました。。

スキンを新しく貼り直して、

ペダルをピカピカに磨いて、

組み立てて、

ペダル窓のフェルトとクロス、スライドスキンを貼り換えました。
『ピアノの先生のところといっしょの色がいい!』とおっしゃるお孫さんのご希望で、えんじ色になりました。
ピアノを習うお子さんにとって、ピアノの先生は憧れの存在で、一緒がいいんですね♪

弦の下も駒の上もしっかりとクリーニングして、

弦の錆びも落とします。
このピアノも響板などがきれいで、きれいにしていくと、どんどん若返っていく感じです。

ピアノを起こして、キーバックレールクロスを貼り付けて、バランスとフロントのパンチングクロスを新しくしました!虫食いもありましたしクタクタで、これでピシッとしました。

弦やチューニングピンはもちろん、駒の上などのほこりもなくなっています。

しっかりクリーニングしましたし、今後調律にお伺いさせて頂くときにも掃除はしますので、きっと大丈夫です!
パーツを磨きます。

そんなに汚れているわけではないのですが、

エンブレムもこんな感じなので、しっかり磨きます。

磨いてる途中も、きれいになるかちょっと不安でしたが、無事にピカピカになりました!
蝶番も新しいものに交換しています。

蝶番も磨いて、艶が戻りました。
下前、上前、天屋根の長丁番なども磨いて、外装のクリーニングが終りました。
アクション修理
工房では、新居浜市・ヤマハU3Aの作業を行いました。
全てのフレンジ交換が破断してしまっていて、

バットスプリングも折れ曲がってしまっています。。

過去、ファイリングされたことがあったのか、それっぽいフェルトを削ったようなものがありました。

アクションの方には虫食いはなくて、ホコリも鍵盤や足元の方に比べたら、少なくて一安心です。

フレンジを外して、バットスプリング、ブライドルテープを取り除きました。
前のピアノが修理が必要となって、このピアノに買い替えてお嫁に持ってこられて、今はお孫さんが一生懸命弾いていて、弾くのを見るのは、とってもうれしいと思います。
そして、ピアノのお引き取りの時、ご主人様が、『(奥様が)ピアノを弾いてるのをみたことないなぁ』とおっしゃられていて、きっと家族の皆様優先に過ごされてきて、それも幸せな時間で、これからはその時間に加えて、お孫さんと共に、奥様も修理したピアノでまたピアノを弾いたりできたらいいな、と想いました。
世代をこえて弾いていけるよう、しっかり治したいです。
工房では、新居浜市・ヤマハU3Aの作業を行いました。

弱ってしまっているジャックスプリングを交換します。

古いジャックスプリングを取りのぞきます。古い接着剤を、しっかり取り除きます。

スプーンも磨きます。
ぱっと見、分かりずらいですが、ザラザラしてしまっているのです。。

ピカピカのつるつるになりました。

念のため、ジャックやウイッペンの動きも確認しつつ、新しいスプリングを取りつけました!

以前ファイリングされたときに落ちただろうフェルトの削った痕跡もきれいにして、

ダンパーロッドもピカピカに磨いて、

すべてのジャックスプリングを交換しました。
お孫さんはとっても頑張ってピアノを練習されていて、レッスンの進みもとっても早くて、この先、修理されたピアノで練習していくと、もっと練習が楽しくて、さらに上達していくと思います。
そうなると、早いパッセージや連打など、ピアノの性能も求められてくると思います。
ジャックスプリングの交換だけでは、全てを解消できるわけではありませんが、ピアノが弾き手方の持つ力を再現できるためにピアノに出来ることの一つがジャックスプリングの交換だと思います。
一つ一つの積み重ねがよいタッチに繋がるので、頑張るお孫さんのために出来ることをさせて頂きたいです。
月末の納品を目指して、新居浜市・ヤマハU3Aの作業を進めています。

ダンパーレバークロスを交換します。
スプーンが当たる部分の穴が少しづつあきはじめていて、クロスそのものも、劣化からキシキシしていています。。

古いクロスを、きれいに剥がします。

新しいクロスを裁断して、ピシッと貼り付けました。

ダンパーを取り付けました。
解体前もちょっと合ってない感があったのですが、一度外すと、よりばらつくので、本体に合わせ直します。

地道に本体に合わせました。

ハンマーレールクロスも、ちょっとほつれてたりするので、

新しいものにして、さっぱりしました。

レール類を取り付けました。
アクションはきれいだったけど、ホコリを残したくないので、きれいにしたうえで、さらに都度都度、エアーどホコリを飛ばしています。
ほこりでつらそうだったのが忘れられず、私の中で特に気を付けて作業しています。
新居浜市・ヤマハU3Aの作業は、ハンマー関係の修理に入りました。

一回どなたかが一部ファイリングしているっぽくて、お客様は覚えがないそうでしたが、全体、大きさなど、きれいに揃えます。

慎重に、卵型になるようにファイリングします。

フレンジコードはすべて破断して、スプリングも折れ曲がっていたり、ブライドルテープも汚れて、チップも割れてしまっているので、そのあたりを修理して、お姉ちゃんがピアノを習ってて、興味をもっている下のお孫さんが習うとなっても、心配なくつかえるようにしていきます。

古いコードは、完全に取り除きます。

コードの端がバサバサの鳴らないように気をつけながら、溝にしっかりおさまるように貼り付けます。

バットスプリングも新しくしました。
折れ曲がっていましたし、さすがに40年くらいたってくると、力も弱まってしまいます。

ブライドルテープとスティックの点検も行いながらフレンジを取り付けて、

ハンマー関係の修理が終りました。
フレンジコードが破断していて、かなり弾きずらかったはずで、これからは無理せず素直に音が出せると思います。
新居浜市・ヤマハU3Aの作業を進めています。

ハンマーを取り付けて、間隔や捻じれ、走りなど、しっかり本体に合わせます。

ブライドルテープを取り付けて、アクション修理が終りました!
鍵盤関係の修理
残すところは、鍵盤の修理です。

あちこちに、

虫がいた痕跡があるので、ブッシングを貼替します。せっかく修理してクリーニングしたのに、再発したら、悲しいです。。

一本一本、完全に古いクロスを取り除くのは、ちょっと大変で、

今日は白鍵のバランスとフロントだけになってしまいました。
今回はいつもより時間がかかってしまっています。。
雑にやって元のクロスが残っているとダメですし、きっちり剥がしておきたいです。

黒鍵のブッシングクロスも剥がしました。

フロントも、コツコツきれいにしました。

小口は変色していたので、

予め、ピアノリフィニッシュの柴田さんに依頼して、剥がしていただきました。
いつも丁寧に作業してくださり、ありがとうございます!

新しい小口を貼り付けて、

加工しました。

バランスと、

フロントのブッシングクロスを貼り付けました。

ブッシングクロスはしっかりぴたっとたりつけられているようなので、

くすんだワイヤーや、汚れたキャプスタンなども、

一本一本、磨きます。

鍵盤も磨いて、黒ラックを塗り直して、鍵盤が仕上がりました!
鍵盤自体は傷も少なくて、汚れも少なくて、丁寧に弾いてこられたのだと思います。
鍵盤の上に積もっていたホコリも一掃されて、もう、ピアノをあけただけで咳き込むようなことは、無くなると思います!
仕上げ

鍵盤のブッシングもいい感じで、ざっと粗整調を行って、調律を行いました。
半音くらい下がっていたので、お孫さんが弾いてて、弾いてる音や和音があってるかわからなくなるのも無理ないですね。
何度も何度も繰り返し調律して、やっと落ち着いてきました。
ここからまた、調律と整調を繰り返して精度を上げて仕上げていきますが、とっても素直であいやすいピアノで、ホッとしました。
せっかくピアノをお引き取りしてみさせて頂いているので、しっかり安定させられるよう、作業を重ねていきたいです。

仕上げに向けて、細かく整調して、一旦鍵盤をあげてから、掃除して、また見直して、天屋根や拍子木、口棒を取り付けました。
仕上がってきている感が出てきました!

あまり使用感はありませんが、きれいに貼りかえます。

鍵盤押さえのフェルトも、ペダル窓のフェルトと同じ色にします。

マフラーも鍵押さも、貼り換えました!

調律を行って、整調を見直して、整音しました。
ピアノをお引き取りして来たとき、ぼやっとしていたピアノの音が、はっきり明るくなりました!
正しい音律になって、これからはきちんとしたピアノで練習できるようになりました◎

外装をチェックしながら、ホコリなどもしっかり飛ばして、完成しました!
最初は調律のつもりでご依頼があって、点検にお伺いすると修理もある状態で、御家族の皆様で話し合って、クリーニングと修理を決めて下さいました。
ご依頼いただいたとき、かなり先になることもお伝えしましたが、待っていてくださり、やっと作業が終りました。
小さいのに音の違いが分かるお孫さんにきちんとしたピアノを、という想いにお応えしたくて、精一杯作業させて頂きました。
後は納品まで、調律と整調を重ねて、安定させていきます。

音に違和感があってからのご依頼ですから、最後の調律も念入りに心を込めて行います。
納品の時、おそらくお孫さんは居ないけど、お家に帰ってきたらきっと一番にピアノを弾くはずで、そのとき、『先生のところみたいな音!』と感じて下さるよう、しっかり音を合わせます。

鍵盤をあげて、もう一度掃除して、

整調もみなおします。
ほとんど動いていませんが、鍵盤も上げて調律もしていますので、一通り工程をさらいます。
鍵盤の上に積もったホコリも、いまでは思い出せないくらい、きれいになりました。

底板も掃除して、ペダルも磨き直して、

完成しました!
修理があるとわかって、ご家族で新品に買い替えることも考えたりされたけど、『ばあばのピアノ』をお孫さんが使うため、修理やクリーニングをすることを決めて下さったピアノでした。
音に違和感を感じたり、先生のピアノのフェルトの色なども覚えているお孫さんに、正しいピアノをお届けしたくて、修理自体は身近な修理でしたが、慣れてしまっているからこそ甘くならないよう、いつもこれでいいのか、正しいのか問いながら、先生のピアノみたいになった、と感じていただきたいと想いながら作業させて頂きました。
すごく弾きやすくて、音もクリアで正しい音律になりました。
納品ほもうすぐです、もう少し待っていてくださいね。
納品されて
最初、急用でおばあさまはご不在でしたが、ご主人様が待っていてくださって、ピアノのお引き取りのときと同様に、作業しやすいよう、お庭などを片付けていてくださいました。
ピアノがお部屋に入って、位置決めなどしている時におばあさまが帰ってこられて、『わぁ!きれいになって♪』と、おっしゃって、えんじ色になったフェルトのことも、とっても気にしていらしたようで、早速写真に収めたりしていらっしゃいました。
11月に発表会があるとはお聞きしていたのですが、ドレスも準備されていて、最後一週間、戻ってきたピアノで練習して、本番、いつものようにピアノが弾けるとよいですね!
最初、調律のご依頼でしたが、修理がある状態で、『ばあばのピアノをお孫さんにきちんとした状態で弾き繋いでほしい』ということで、クリーニングや修理を任せて下さり、ありがとうございました。

おばあさまのお孫さんを想う気持ちを想う気持ちや、小さいのに先生のピアノのことを覚えているお孫さんを想うと、音もタッチも、正しいピアノをお届けしたくて、そう思うと、何度も見直して、精一杯作業させて頂きました。
今後ともよろしくお願いいたします!
