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新居浜市・ヤマハU3Hのアクション修理の作業まとめ
修理のいきさつ
お孫さんがピアノを習い始めたらしく、『練習していたら、鳴ったり鳴らなかったりすることがある』
ということでお伺いすると、ハンマーがスティックしていて、今年は例年に比べて多いですね。。
習い始めて、続くかのご不安もあるだろうし、各家庭ピアノに対してのお気持ちは様々で、ご事情もあったりするので、修理が必要な時は、そういったお話も含めて、お話させていただいて、お客様に決めていただいています。
『これからのピアノなのだから、一番良い状態にしてあげたい』とその場で、お返事頂き、アクションのお引き取りさせていただきました。
カビもあって、そして、こちらのアクションちょっとアレなところもあって…それは解体してから…
おばあさまのお気持ちを、お孫さんに伝えられる仕事を心掛けて頑張ります!
修理前の状況

ハンマーは、こんな感じでスティックしています。
こちらのピアノ、ちょっとアレなところがありまして…
というのも、15年くらい前?に、フレンジコードの貼替の修理がされていて、それがちょっとおおらかな修理だったらしい模様で。。
解体してて、フレンジのビスを緩めても、ハンマーがとれなくて、おかしいな…とおもったら、コードを張った接着剤がはみ出して、フレンジ同士を接着していました。。

おそらく、フレンジをつけたままコードのみ交換したのですね。。
注意深く外してみると、
接着剤が!
貼られているコードもこんな感じなので、どうしていくか、考え中です。
ウイッペン関係の修理 (ジャックスプリング全交換)
工房では、新居浜市・ヤマハU3Hのウイッペン関係の修理を始めています。
センターピンの状態を確認しつつ、スプーンを磨いて、ジャックスプリングは、役目を終えている感じで頼りないので、すべて新しくしていきます。

古いジャックスプリングを取り除くのですが、途中でスプリングがちぎれてしまいがちで、そうなると『あぁ⤵』なんです。
穴の中に残ると、穴を傷つけず、千切れたスプリングを取り除くのは、なかなか大変になります。。
とにかく千切れないよう、注意して作業します。

スプリングを取り付けます。新しいので、元気いっぱいです。いい仕事してくれそう。

作業したところと、これからのところ、はっきりわかりますね。
ジャックももちろん磨いて、

スプーンも。

ウイッペンの作業が終わりました。
ダンパー関係の修理 (ダンパーレバークロス貼替)

古いのを剥がします。

カビを除去しつつ、新しいクロスを裁断して貼り付け、ダンパーレバーの取り付けを。

高さや間隔を修正しました。

カビも、

きれいに除去済!です。
ハンマー関係の修理 (バットスプリング全交換・ブライドルテープ全交換・フレンジコード貼替・バットセンターピン全交換)
力が無くなった、バットスプリングも交換していきます。

ブライドルテープも、

カビてたり、割れてたり、なんか油っぽいので、

新しくしました。印象が一気に明るくなりますね♪

バットスプリングとブライドルテープの交換が終わりました。
続いて、新居浜市・ヤマハU3Hのフレンジコードの貼替を行いました。
過去のおおらか修理の爪痕がアレで、このままではよくないので、とりあえず貼られていたコードを取り除きます。

過去の修理で使われた接着剤までもアレだったら、いよいよだったのですが、きれいになりそうです。
元のを剥がすと、最初の一番古い破断したコードの残骸も残ってて、そりゃ、コードもおさまらないですよね。
この溝に、いつも貼ってるコードは貼れないので、別のものを貼っていくのですが、ちゃんと溝におさまるかな…?

大丈夫そう!
サイドについてしまってた接着剤もきれいにしながら、このコードを貼っていきます。
私は不器用で、サクサクできればいいのだけど、剝がすのにも、溝にきれいにおさめるのも、ものすごい時間がかかりました。。
でも、丁寧に下処理すれば、きちんとおさまるもので、なにより、もともとのパーツを生かせてよかったです◎
新居浜市・ヤマハU3Hのフレンジコードの貼替が終わったので、バットセンターピンを交換していきます。

あれだけ無理無理にコードを押し込められていたので、フレンジの溝が押し広げられて、バットに干渉していてたようなものもあれば、左右のブッシングクロスの状態が違ってたり、センターピン交換は、基礎の基礎ですが、ほんとに正しく作業するのも、気が抜けないですね。
基礎が大切なのは、楽器を演奏することに同じで、曲の練習の前に、ロングトーンやスケール、スケールバリエーションの練習をしていって、単調な基礎の発展が曲で、基礎や王道の大切さがわかっているから、今の仕事でもこうした基礎や下処理にも重きを置けていて、あの頃にも意味があったな、と思い、改めて音楽をさせてくれた親にも感謝です。
それはいいとして、ハンマー関係の修理も終わって、アクションを組み立てていきます。

走り、捻じれ、間隔を修正して、新居浜市・ヤマハU3Hのアクション修理が完成しました。

マフラーも新しくしました◎
外装

お孫さんが傷つけてしまったらしく、とても気にされていた傷です。
トミカ、走らせちゃったかな?
白鍵がトミカの駐車場になって、ほんとはダメなのに、かわいいなぁとほっこりしたこともあり、こういった傷も、よくありますね。ちょうどいい高さなのかしら。
傷にも想い出があったりするので、何となくいけそうだけど、一応消せるなら消すか、確認します。
今回は、『女の子が使うので、最初だけでも、きれいにしてあげたい』、とのことで、やれるだけ、磨いてみます。

今回は、きれいになりました。
同じクリーニングでも、こんな風にできるときと、塗面の状態で、できないときがありますが、今回はいけたので、喜んでくださるといいな♪

蝶番も新しくして、お引き取りしていたパーツをすべて磨きました。
黒は、ホコリとか目立つので、黒も黒で難しいな、といつも思います。
やれることしかできないけど、一つ一つの作業が、お客様の喜びにつながれば、と思い、作業させて頂いております。
鍵盤のクリーニング

鍵盤を磨いて、各処理もして、触り心地もさわやかに◎
あとはお届けです。喜んでいただけるといいな。
お届け
各調整も順調に進み、調律、再度調整を見直して、動きも正しくなりました!

最後に
作業が終わり、お声掛けすると、奥様と娘さんがお二人で来てくださり、仕上がったピアノを確認してくださいました。
何よりまず、『キズが…!』と、ホッとされたようで、しかも、娘さんのほうが、より、安心したご様子で。
『もしかして、トミカですか?』とお聞きすると、『そうなんです…』とのことで、しかもよくよくお話をお聞きすると、このピアノはお母さま(おばあ様)のピアノで、娘さんからしたら、お母さんのピアノにご自身のお子さんが傷をつけてしまって、ずっと気がかりだったのかもしれないですね。
娘さんの安堵のお顔とお母さまのお顔がそっくりで、それぞれの思いがあるものですね。
大切なピアノを修理させていただけて、トミカ傷も消えて、動きの良くなったピアノが再び活躍されていきますように。
思いがけずの修理にご理解くださり、お任せくださって、ありがとうございました!
今後ともよろしくお願いいたします。
