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東温市・ヤマハU1Hの作業まとめ

今お持ちのピアノを初めてみさせていただいたとき、音がでない、鍵盤の戻り方がおかしい、など、お困りのご様子で、ブッシングは剥がれてきてるし、ほとんどバットスティック、キャッチャースキンの毛羽立ちできちんとキャッチしない、低音の半数がジン線など、修理するにもかなり厳しい状態で、、ご希望に合うピアノがあれば、そちらに買い換えるほうがよいかもしれないという感じでしたが、なかなか言い出しにくくもあることでしたが、実際にお客様後お困りの部分の原因ははっきりしていたので、現状をお伝えしました。
お客様も、『練習もできないし、先生のところと同じヤマハのピアノがあれば、買い換えたい』ということで、ずっと娘さんたちがあのピアノで無理無理練習しているのが気がかりだったので、少しお待ちいただいたけど、ピアノがみつかって、すぐにご連絡いたしました。
今回ピアノのことをお伝えすると、『娘が、今年も合唱の伴奏の話があって、胸が高鳴るっていってたんです。自分もピアノをしてたけど、ピアノで胸が高鳴るっていうくらいピアノが楽しみだったことはないので、応援したいんです』と、お任せくださることになって、娘さんのために弾きやすいピアノに仕上げたいと思います。
年式が少し古いですが、二代目で使っていらっしゃるお家が多い機種で、ながく使えるよう、なるべくよい状態にしてお出しします。
ピアノを修理したり、新たにピアノを迎え入れたり、買い替える決断は、簡単なことではないと思います。どのピアノにも想いや背景があって、ご依頼主様や弾く方のお気持ちを忘れることなく作業していきたいです。
本体を磨きます。

屋根や親板など、ポリッシャーと手磨きを組み合わせて磨いていきます。

ピアノを寝かせて、入念に掃除をします。

弦やチューニングピン、プレッシャーバーも磨いています。

窓フェルトや窓クロス、スライドスキンも貼替て、

ペダルもピカピカです◎

ピアノを起こして、キーピンを磨いて、キーバックレールクロスとバランス・フロントパンチングを一新しました。

本体が仕上がりました♪

ざっと調律をして、動きの確認やどんな修理をするか見立てておいたので、早速修理に入ります。

長く使えるかご不安でもあると思うので、お客様に、『大丈夫です!』と胸を張って言える状態に修理をしていきます。
弾いていくうえで困って、どうしても難しい部分があってお客様も納得の上での買い替えですが、ならばなおのこと、前のピアノより圧倒的に弾きやすくなって、買い替えてよかった、と思っていただけるようなピアノに仕上げなくてはなりません。
まずは、ジャックスプリングの交換から行います。

連打性に関わる部分で、ジャックを戻す力が弱まってしまっています。
古いスプリングを取りのぞくにも、根元でブチブチ千切れがちで、ちょっと大変です。
スプリングを取りのぞいたら、ジャックをきれいにしたり、ウイッペンのホコリもとりのぞきます。

スプーンもピカピカに磨きます。
磨く前は触るとザラザラしていて、雑音に繋がったりするので、スプーンはピカピカに限ります。

新しいスプリングを取りつけました。

今日は低音セクションの交換が終わりました。

残りのジャックスプリングを交換しました。
交換前と交換後では、明らかにジャックを戻す力が違います。
いつの間に発表会では大きな曲を弾くようになってて、ジャックも細かい動きにも対応できる必要があって、これで安心です。

ロッドも磨いて、ピカピカです。
ペダルを使う曲もどんどん弾いていらっしゃるので、これでスムーズにダンパーを押し上げられると思います!
ダンパーの作業に入りました。

古いダンパーレバークロスと、

ダンパーフェルトを剥がしていきます。

低音のほうも、剥がしました。この頃のヤマハのダンパーは、今のものと少し仕様が違います。
なので、やり方もいつもとちょっと変えなくてはならないです。
ダンパーフェルトは、虫食いなどはなかったけど、古いフェルトの感じが気になってしまって、合わせるのもものすごい大変な仕様なので、交換しようか迷いましたが、交換しなかったら、ずっとこれでよかったか、お伺いのたびに自問自答しそうで、やっぱりやることにしました。

低音のウッドも一旦リセットです。

古いフェルトを剥がし終えました。

中音から上のライニングフェルトを貼りました。いつもと違うので、きれいに貼れるよう、慎重に作業しました。

低音のダンパーを貼りかえるのに、ウッドとブロックをつなぐ部分となるフェルト取り付けます。現物と同じ厚みのものを切り出して、裁断して、貼り付けました。

ライニングフェルトも反物からウッドと同じ幅に裁断してから貼り付けます。
だいぶフェルトを無駄にすることなく裁断できるようになってきましたが、同じ幅で裁断するのは、やっぱり難しいです。細くても太くても不格好になるので、何度も確認してから貼り付けます。

ダンパーフェルトの裁断も、慎重に行います。

高音から貼っていきます。

とにかく、平ダンパーは裁断も貼り付けも、とっても気をつかいます。
柔らかいフェルトを真っすぐ直角にスパッとシャープに切るのが、ダンパーの貼替の最難関かもしれないですが、それを同じように貼っていくのも難しくて、全部難しいです。
でも、やらなかった方がよかったかも、と思わないよう、綺麗な仕事を心掛けます。

低音も 、下手に貼ってしまうと、止音しなくなるので、丁寧に貼り付けます。

ダンパーレバークロスも裁断して貼り付けて、

ダンパーレバーを取り付けました。本体に合わせるのがとても大変な仕様なので、頑張ります!

まずは、交換する部品をとりのぞきました。
今回は、バットスプリング、ブライドルテープ、バットフェルト、フレンジコードの交換を行います。

この年式のヤマハを中古でお出しするなら、破断してなくても交換しておきます。
古いコードをきれいに取り除いてから、

新しいコードを貼り付けます。溝にしっかり埋め込んで、コードの端もバサバサにならないよう、綺麗に溝におさめます。

ハンマーを交換するので、角度なども測っておきました。

バットスプリングを交換しました。
製造から年数が経つと、どうしても弱ってしまって、ハンマーの動きに関わる大切な部品なので、交換しました。

バットフェルトと、

ブライドルテープ、

バットのセンターピンを全て交換しました。
調律したときや解体段階で、目立って動きが悪かったわけではないのですが、今ついていたセンターピンの状態的や、部分的に抜けてきてるところもあったて、やった方がいい気がしたので、交換しました。

レール類もとりつけました。
年式的にやった方がいいことや、実際にピアノを解体してやった方がいいと思う作業をさせていただいて、あとはハンマーをとりつけて、ハンマー交換をしたら、アクションの修理がおわります。
お客様の目を見て、心配ないです、といえるピアノになるよう心掛けて作業しています。

走りや間隔、捻じれなど、しっかり合わせました。
後はハンマーに穴をあけて、ハンマー交換になります。
いい音になるよう、綺麗にハンマー植えができるよう、頑張ります。

ハンマー交換を行うので、穴あけをします。

ちょっと癖が強めの治具ですが、治具の癖と付き合いながら、やっと最後の一つをあけ終りました。

穴あけの位置を決めたり、位置の印をつけたり、狙ったところに穴が開けたり、治具の角度など、作業中はずっと気が張りますが、一台分、穴が開きました。

高音から植えて、

中音、

低音と、一台、ハンマーが植わりました。

直線が出ているか確認して、

低音も確認して、

植えて確認するので時間いっぱいでした。
間隔など、少し気になるところがあるので、見直しして、角落としのファイリングを行なってブライドルテープと取り付けたら、アクションの修理が終ります。
まだ音をだせないのがもどかしいですが、交換しなくてはならないから交換して、せっかく交換したのならば、より素敵な音になっていたらいいな、と思います。

バランスと、

フロント、ブッシングクロスをきれいに剥がします。
今使用されてるピアノは、ブッシングがポロポロとれてきてしまってて、新品から購入されてもそういうことがあるのにも驚きますが、ブッシングを貼り変える時、元々ついているクロスをきちんと剥がしておかないと、後々剥がれてくるので、下準備をしっかりしておきます。

小口を剥がしました。
のみで剥がせるタイプだったので、木部をえぐらないように古い小口を剥がしました。
古いのがうっすら残ったりすると、きれいに貼れなくて後々取れてきたり、小口のラインがボコボコになるので、きちんときれいに取り除きました。
。

溶剤が他のとこにつかないように、とか、上面にピシッとくっついて貼るようにとか、溶剤の濃さとか気をつけながら小口を貼ります。

小口を加工しました。真っ白できれいです。
ブッシングクロスもはりつけます。

バランスは、穴を通すタイプだったので、通した穴のサイドの切り口もきれいになるよう気をつけて貼っていきます。

フロントは深さも重要なので、程よい深さになるよう、貼っていきます。

ブッシングの接着が乾いたので、貼り駒をとりました。
サイドのクロスの切り口や、張ったブッシングの左右の高さ等、きれいに貼れたか確認します。

フロントは、深さがとっても重要です。長すぎるとスティックしてしまうので、大丈夫か確認しました。

白鍵の上面もバフ掛けして、汚れをしっかり落とします。

サイドは黒ラックをぬって、

全部きちんと磨き直しました。
黒鍵は黒いのでわかりにくい時もありますが、磨くとかなり汚れているのです。

キャプスタンやワイヤー、木部もきれいにして、鍵盤が仕上がりました。

間隔や捻じれを見直して、さっとファイリングをして、ハンマーの作業は終わりました。

ブライドルテープを取り付けて、

鍵盤をいれたら、一気に仕上がってきてる感が出ました。
とはいっても、主要なクロスやフェルトをほとんど交換していますので、いろいろ調整を出し直します。大きく変化したところを調整が出せるところにもってきて、更に順番を追って整調して、その間にまた動いたら、また戻って…を繰り返して、すこしづつ精度を上げていきます。
遠回りしているようですが、なんとなく、お納めしたあとの変化が少ないように思います。

だいぶ安定してきたので、一度調律をしました。
調律すると音が整って、ハンマー交換前と違う音質になりました。
マフラーと鍵盤押さえのフェルトを貼り換えました。

きれいに貼りかえて、内の修理は終わりました。あと少しで完成です!

あんまり動かなくなっていたのですが、再度整調して、すごく弾きやすいピアノになっています。
調律もすっきりまとまって、ハンマー交換の甲斐あって、ふっくらした音になりました。

天屋根や丁番、拍子木、口棒は取り付けました。
納品の日が決まったら、他の外装を磨いて、完成させようと思います。

外装パーツを磨きました。
蝶番も新しくして、ピカピカになっています。

再度鍵盤も上げて、しっかり掃除し直しました。

調律をして、

整調と整音を見直して、

外装をチェックしながら、組み立てて、完成しました。
出荷前の最終検品を行いました。

雑音がないかや、整調、調律、全てチェックしながら内装の点検をして、

外装も、もう一度確認しながら心配なく集荷できます!
ちょうど夏休みなので、娘さん達も納品の時、いるのでしょうか?
ピアノを動かしたり、ピアノの納品は一生にあるかないかだと思うので、きっとびっくりしますね。
立ち合いはできないのですが、無事に納品されますように。
