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西条市のカワイ・エンペラーMY808Eの作業まとめ
西条市のカワイ・エンペラーMY808Eです。

エンペラーはカワイの特約店さん仕様のピアノで、ME808Eは、そのなかでも最上位モデルで、ハンマーは、ドイツのレンナー社のものが使われています。かなり重厚ですが、猫足のかわいいピアノです。
もともとディアパーソンをお持ちだったの方のピアノが、たくさん弾いてアクションや鍵盤、ペダルも不具合が続いて、修理するか、買い替えるか、というところまで来てしまっていました。
長いこと悩んでいたところにこちらのピアノが入荷して見に来ていただくと、大変気に入って、買い替えることになりました。上のお子さんは合唱で伴奏をしたり、下のお子さん方もまだまだピアノを頑張っていくご様子で、この先心配なく活躍していくピアノに仕上げたいと思います。

バックの掃除をしました。すごくきれいな状態で、いかにもいい音がしそうです。

元々傷も少なくて、さっと磨いてこんなにきれいです。

チューニングピンや弦も錆びはなくて、ほこりを丁寧に取り除いて、ピカピカです。
本体やパーツは磨き終えて、明日、本体を寝かせて足回りなども徹底的に磨きます。
中の方も同時に作業を進めます。

エンペラーですが、カワイのピアノなので、カワイのアクションです。

外装もですが、内もかなりきれいです。

アクションを解体しました。
かなりきれいですが製造から34年経つピアノで、この年式のカワイのピアノで気がかりとなる部分は、きちんと治してお納めします。
現段階で、バットのセンターピンの全交換、バットスプリング、ジャックスプリングの全交換、ダンパーレバークロスの貼替、バットスキン・キャッチャースキン・バットフェルトの貼替、鍵盤のパンチングやブッシングクロスの交換を予定しています。
なかなかここまできれいなピアノも珍しく、ピアノをどうするか悩んでいて、そんなときにこのピアノが入荷したのはきっとこのピアノにご縁があったからだと思います。
長く大切に使っていただけるよう、しっかり修理していきます。
ピアノを磨きます。

響板の下や駒の上などもきれいにしていきます。

きれいなのですが、全部見直します。販売されるピアノなので、前の痕跡はできるだけなくします。

ペダルも一旦リセットです。黒ラックも塗り直します。

ピアノを起こしました。

キーピンもピカピカに磨いて、キーバックレールクロスやバランス・フロントパンチングも一新しました。フロントパンチングクロスはグランドのものが入っていたので、おなじものにしました。

こちらも、窓フェルトやスライドスキンなど、新しくしています。
これから本格的な修理に入ります。

ジャックスプリングの交換と、ジャックやウイッペンの動きも気になったので、センターピンも全て交換します。
雨のせいか、どうしても動きが鈍くて、せっかくピアノが新しくなるのに、重たくて弾きにくいと、悲しいです。

一つ一つ、ウイッペンを外して、修理して…を繰り返します。

スプーンも磨きつつ、作業します。

ロッドも磨いて取り付けました。

全てのジャックスプリングの交換と、ジャック・ウイッペンのセンターピンの交換が終わりました。
バットのセンターピンも動きが悪かったので、ジャックとウイッペンも怪しいと思ったのですが、修理中に交換したところとまだのところを比べると、抵抗感とか、戻り方が全然違ったので、やってよかったです。
皆さんがストレスなく弾いていけるピアノにしたいです。
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ダンパーレバークロスの貼替を行います。
古いクロスをコツコツ剥がします。

新しいクロスを裁断して、貼り付けました。

ダンパーレバーをアクションに取り付けました。後日、本体と合わせます。

ハンマーの修理にはいります。
これから、バットスプリング、バットスキン・キャッチャースキン・バットスキン・ブライドルテープ、バットセンターピンを交換します。

まずは部品を取り除くところからですが、かなり難航して、ほとんどすすんでいません。

時間がかかっても、完全にスキンなどは取り除く必要があるので、丁寧に作業していきます。
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やっと半分くらい、部品が取り除けました。まだまだ作業が続きそうです。

今日もコツコツとキャッチャースキン、バットスキン、バットフェルト、バットスプリング、ブライドルテープを取り除きました。

やっと88本、取り除きました。とにかくコツコツ、地道にやるしかなくて、やっと終わりました。

高さや間隔を揃えて、止音も大丈夫です。

キャッチャースキンを貼り付けます。
剥がすのも大変ですが、ぴったりに裁断して空気が入らないように貼るのは、とても気をつかいます。

キャッチャースキンを貼り終えました。
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バットスキンを貼り付けます。スキンを裁断したら、まず片方を接着して、

たるんだりしないよう、しっかりひっぱって、

ぴたっと貼り付けます。
きちんと皮目に気を付けてなだらかに貼らないと、ジャックの戻りを阻害してしまうので、貼るのも気をつかいます。

やっとカタチになってきました◎
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バットスキンを貼り付けました。

やっといつものようなバットになりました。山を越えました。

バットスプリングと、

ブライドルテープを取りつけました。

カワイはどうしてもフレンジの動きに不安があって、とくにこの世代のものは、かなり症状がでやすいように思います。
その場しのぎのファルカスで一時的に症状が出なくなっても、時間がたてばまた動きは悪くなります。目の前の一瞬、自分が見ている時だけよくなるのでだはなく、お客様のお家にお納めしても症状が復活しないことが大切だと思うので、しっかり修理して不安のない状態にします。

バットのセンターピンを全部交換し終えて、動きの心配はなくなりました!

ハンマーレールクロスも新しくして、外していたレール類を取り付けました。
ブッシングクロスをはりかえるので、ブッシングクロスを剥がしました。

バランスと、

フロントのブッシングクロスを剥がし終えました。
フロントがとにかくデリケートでささくれやすいので、注意して作業しました。
ブッシングクロスを貼りました。

バランスは、穴を通さないタイプで、

バランスもフロントも、深さに気を付けて貼っていきます。きれいにブッシングクロスを貼っていくには、いろいろ気をつけなくてはならないですし、失敗すると剥がれてきたり、スティックして不具合につながりやすいので、単純なようで、かなり気をつけなくてはいけない作業です。

バランスも、

フロントもきれいにブッシングクロスが貼れました。

白鍵と

黒鍵、バフをかけて、黒ラックをぬったり、消耗しにくい処理をして、

鍵盤が仕上がりました。

本体に合わせて走りや間隔、捻じれ等を細かく合わせて、ブライドルテープを取り付けました。

鍵盤の調整から始まって、先ず調律ができる状態にして、ざっと音をあげてから整調にはいります。何度も調律と整調を行って、だいぶ安定してきました。

鍵盤をあげてしっかり掃除して、

整調と調律を行いました。

ペダルを再度磨いて、底板もしっかり掃除して、

外装を組んで、また、整調、調律、整音を行って、大分まとまってきました。
何度もやっておくと、お納めした後、一年弾きこんでいただいても、調律や調整関係はほとんど動かないので、よい状態で弾いていただくためにできるだけ作業を重ねます。

キャッチャーやバットスキンを交換しているので、交換前の独特の抵抗感やリバウンドすることなく、ピアニシモもフォルテシモもしっかりでるようになり、完成しました。
今日は、西条市・エンペラーMY808Eの納品があるので、最終検品を行ないました。

もう一度しっかり調律して、整調をみなおしました。
バットスキンにジャックが引っかかることもないし、ppでもffでもしっかりバックチェックします。鍵盤もバット、ウイッペンもスティックなく、お納めしてもきっと大丈夫です。

この年式のカワイのピアノの心配なところはきちっと修理して、心配ない状態となっています。
先代のピアノと同じように、これから皆さんでたくさん弾いていってくださるといいな、と思います。
