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2023/08/08

四国中央市・アイゼナハのアクション修理の作業まとめ

修理のいきさつ

四国中央のアイゼナハは、動きが悪くて響かない、ということでお電話くださり、お伺いいたしました。

ピアノを開けてみると、ご指摘いただいた音たちはもちろん、ほか、ほぼほぼバットスティックで、調律することも難しい状態でした。

直接見ていただき、ご説明して、アクション修理させていただくこととなりました。

あと何年弾くか分からないけど、弾ける限り弾くだろうから、ちゃんとした状態でピアノを楽しみたい、ということで、即決めてくださり、ご主人もいらしてピアノの中をみてくださり、ピアノに興味をもってくださり、頑張らないわけにはいきません! 

ご依頼、ありがとうございます!

ウイッペン関係の修理 (ウイッペンセンターピン全交換・ジャックスプリング全交換)

 

 作業前です。

 

 

黒いやつと、カビ。

黒いやつはどこまできれいにできるか分からないけど、カビは完全に取り除いて、バックチェックについたキャッチャースキンもきれいにしつつ、ジャックスプリングの交換と、ウイッペンのセンターピンの交換も必要なので、全交換します。 

  

 

ジャックスプリングを交換するために、古い接着剤を取り除きます。 

 

 

古いジャックスプリングが途中でちぎれたり、古い接着剤がなんかすんなりとれない、などマイナートラブルに襲われながら、またすんなりいかないと、とことん取り除きにくい感じになったりして、結構時間がかかってしまいます。 

 

せっかちな人物なのに、このような作業を投げ出さずできる忍耐力が育ったのは、なんでかな。

若いころを知る人が今の私を見たら、きっと驚くことでしょう。

理由を教わり、理解すると、全く苦ではなくなります。

とはいえ、木部にダメージなく完全に古い接着剤を取り除くのは、大変です。

 

接着剤を取り除いたら、ウイッペンのセンターピンを交換して、スプーンとブライドルワイヤーを磨き、バックチェックについたキャッチャースキンをきれいにして、ジャックスプリングを取り付けます。 

 

今回から戻ってきたリーマーを使いました。

徐々に削れなくなってくるので、そこまでと思ってなかったけど、抜群に復活して、使いやすさ元通り♪ 

ウイッペンを一つ外して修理して×88、無事に作業が終わりました。

ダンパー関係の修理 (ダンパーレバークロス貼替) 

ダンパーロットは、

 

 

黒いやつがついているので、 

 

 

 

きれいにして、突き上げ棒のところのゴムのブッシュも新しくしました!

 

 

 

カビはすっかり取り除けて、黒いやつも、できうる限り、取り除けました。 

 

手が真っ黒になったけど、きれいになってよかったです◎  

 

四国中央市のアイゼナハのダンパーレバークロスの貼替を。 

 

 

 

 

黒いやつがついているの、製造時からなのかしら?

いや、出荷工程になかった気もするけど、その当時、意味があって、していたのかしら? 

それとも納品されたあとから、雑音と消耗対策かしら?

よくわからないけど、 地味に虫食いもあったりで、ダンパーレバークロスを貼り換えていきます。 

 

  

古い接着剤が、なんか硬くて、なんか白くて、全然とれない!ほんっとにとれない!

このとれない感、だれかと分かち合いたい。。

  

 

いつものようにはいかず、コツコツ、コツコツ、作業します。

理由があってしているので、苦ではないです。むしろ、絶対きれいにする!って思います。

 

 

楽しい作業という気楽な感じだといいのですが、きちんと古い接着剤がきちんととれたか、木部にささくれを作ってしまわないか、気を遣う作業です。

一度剥がし終えて、もう一回見直して、慎重に作業して、木部も被害なく、きれいに古い接着剤を取り除きました◎

 

 

あの接着剤は、何なのか…ハンマー植えてるとこと同じっぽいやつ。

アポロ以外のメーカーでもこの接着剤を使ってるのかな。

 

 

こんな感じで、ピアノについて、まだまだ知らないことはたくさんあって、だから、もっと正しいことを知って、そのピアノを正しい状態にできる技術者にならなくてはなりません。

  

 

古いダンパーレバークロスを取り除いたので、新しいダンパーレバークロスを裁断して、貼り付けていきます。

 

 

きれいに剥がすと、ぴたっと隙間なく貼り付けられます。 

ダンパーレバークロスの貼替が終わりました。 

 

 

修理とは関係ないのですが、

↓、左が、ヤマハのU2Cのダンパーレバー。

  右が、アイゼナハのダンパーレバー。

右のアイゼナハのダンパーワイヤーの曲げ方が、これで止音させれてるって、曲げたお方は空間認知能力がすごかったのかな、とおもう感じのまげっぷりで、両方とも低音側の中音の始まりのところで、V字ダンパー、ピアノそのものの背の高さもほとんど変わりないのですが、曲げ方が全く違う感じでした。

 

アクションもピアノによって様々で、機種や年式での傾向をつかむことも大切ですし、ピアノのよっての違いを見つけていくのも、大切なことかな、と思います。

 

 

続いて、ダンパーを組み立てていきます。

修理前(解体前)です。 

 

この状態だったので、おそらくダンパーレバークロスを貼替て、アクションに取り付けて、いろいろ大変だろうから、時間が取れるときに組み立てたくて、今日になってしまいました。

 

修理後、取り付けただけの状態です。

 

 

一筋縄ではいかない感じです。。

腰を据えて、いろいろ想定しながら、こうなっている理由を探しながら整えていきます。

もともとダンパーヘッドの順番が違っていたりして、残業して、やっとここまでなりました。

大変でした。。 

ハンマー関係の修理 (キャッチャースキン貼替・バットスプリング全交換・ブライドルテープ全交換・バットセンターピン全交換)

修理前です。

『動きが悪く、音が響かない』ということでお伺いさせていただいたのですが、かなりの本数がスティックしていました。

キャッチャースキンも、接着が微妙で、攻撃力が高い(バックチェックを削り取る)+その後ツルツルになる系の年式のものなので、こちらも交換していきます。

あと、ブライドルテープ、バットスプリングも交換します。

 

交換する部品を取り外して、キャッチャースキンを取り除きます。

接着剤が残らないように取り除きます。

木的にささくれやすくはないけれど、攻める向きでボソボソになるので、時間をかけて取り除きます。

 

取り除けたので、キャッチャースキンを貼り付けます。

キャッチャースキンも、自分で裁断するので、気をつかいます。

隙間なく貼れました◎

 

アイゼナハのキャッチャースキンの貼替が終わりました。

ぴったりに裁断が難しくて、貼り付けたときにバシッと直線にきれてないと、汚く見えたりするので、気を使いますね。

  

続いて、バットスプリングとブライドルテープの作業を。

シャキッとしました◎

 

四国中央市のアイゼナハのセンターピン交換を始めました。

お客様も不具合を感じていらっしゃる部分で、しっかり治していきます。

 

センターピン自体、さびていたりするので、ひと手間くわえつつ作業を進めていきます。

 

今週はお客様のところへお伺いさせていただくことが多いのですが、納品の日は決まっているので、コツコツ仕上げていきます。

数日に分けての作業でしたが、無事に全交換が終わりました。

 

 

これで四国中央市・アイゼナハのアクションの修理は終わったので、組み立てていきます。 

 

レール類を取り付けました。 

 

なくしやすいピンも、無くさず取り付けて◎

ハンマーを取り付けて、ざっといろいろ合わせました。まだ、もうちょいなので、納品までに仕上げていきます。

修理のお届け

ちょっと距離があるので、早朝から出発です。

作業の流れを組み立てたり、他の修理のことを考えたりしながら到着しました。

 

まず掃除をして、アクションと鍵盤をピアノに収めました。 

 

このピアノは、ダンパーの突き上げ棒がちょっと個性的で、気を付けないと、ダンパーペダルがちゃんと作動しなくなるので、きちんと正しくおさめます。  

とりあえず音を出してみたら、めちゃくちゃ弾きやすくなっていて、止音もできているので、かなり気が楽になりました。 

というのも、今回、ダンパーがちょっと大変な感じだったので、いろいろ覚悟してお伺いしました。

流石にぴったりとはいかなかったけど、修正できる程度で、ダンパーの順番だけでなく、ダンパーフェルトの裁断や、ブロック位置もアレだったりで、あの状態から、よく頑張ったと思います!

 

 

心配だった掛かりも、ほとんど調整なくいけました。

ハンマーも、低音はいい感じでしたが、中音から上で、アポロ系の独特な感じを読み切れず、難しいピアノです。。

 

本体がないと、難しい部分もありますが、合わせば、あとはなんとかできるので、ひとつひとつ工程を踏んでいきます。 

 

第一整調をおえて、ppがちゃんとでたり、動きそのものが改善されたのをかんじて、『お客様、絶対喜んでくださる』と確信しました。  

調律を終え、整調を見直し、外装、ペダルも磨いて、作業を終えました。 

 

最後に

作業後、『ちゃんと音がでる!』と、ぱぁっと明るい表情になり、なんども同じフレーズを弾いていらして、(きっとあのフレーズを弾いてた時に何度弾いてもうまく音が出せなかったんだろうな…)と思い、目の前でちゃんと思うように音が出せてうれしそうで、こちらもうれしくなりました。 

小さなお子様でも、大人のお方でも、みなさん、修理後ピアノに触ると、皆さんとってもよい表情で、その様子を見れることが、私にとっては、もっと頑張れる力となります。  

 

正直いうと、今回の修理は、お客様の感じていらした不具合よりも、ダンパーが厳しかったです。

お引き取りして解体するとき、本体がないので、どうするか、相当悩みました。

第三メーカーで、それ以外の注意点もご助言頂いたりしていて、一層、慎重になりました。

 

気が付いてしまった以上、見過ごす、なんてこと、できるわけもなく、大げさなようですが、最悪もう一回、ハンマーを外さなくてはならない可能性もあって、でも、木製のハンマーレールで、着脱は最低限にしたかったり、文章だけでも、私の苦悩が伝わると思います(笑)

なので、無事に作業を終え、お客様に喜んでいただけたことが、なにより、うれしいです。

 

 

不具合があって、ご連絡くださり、『これからも、生涯を通じて、弾ける限りピアノを弾いていきたい』、ということで、修理をご決断くださり、任せてくださって、ありがとうございました。

 

今後とも、よろしくお願いいたします!

 

 

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