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新居浜市・カワイBS25の修理まとめ
いきさつ
新居浜市・カワイBS25の作業に入りました。

先日、新居浜市・ヤマハU3Hのお客様よりご紹介いただいたお方で、調律自体もかなり久しぶりなので、一度点検にお伺いさせていただきました。
元々娘さんが弾いていらしたピアノで、ピアノや置いてあった楽譜から、レッスンされていた時、かなりしっかり練習されていたようでした。立派なエレクトーン(当時の最高機種)もあって、ピアノやエレクトーンを弾くのがとっても好きだったようです。
今は、市内にお住まいのお孫さんがきた時に弾いていらっしゃるようなのですが、調律をお休みされていた間に少し虫食いと、かなりつよく湿気の症状が出ていました。
状態をお見せしながら説明させていただくと、『長いこと調律もしてなかったし、きちんとしてあげたいので』と、修理を決めて下さいました。『信頼しているので、全部お任せします』と、おっしゃってくださって、身に余ることで、ありがとうございます。
お孫さんのかわいい写真も見せていただいて、おばあさまが迷わず修理を決断されたのも、あの愛らしい姉妹のためで、精一杯作業させて頂きます!
外装

ちょっと汚れていますが、

表面的な汚れなので、すぐにきれいになりました。
他のパーツもきれいになっています◎
アクション修理

アクションを解体していきます。

かなりスティックがひどくて、動かないです。。
上手く撮れなかったのですが、ウイッペンのほうもスティックいて、ダンパーペダルを踏むと、鍵盤がゆっくりもどる状態です。

お伺いした時、過去にレットオフを調整された記述があって、変にレットオフが広くて、戻すリバウンドしていたり、いろいろしっかり修理や調整をしていかなくてはならないようです。
アクションの修理に入ります。

ダンパーレバークロスも、使用感がありますね。

古いクロスをコツコツ剥がしました。きれいに剥がせました!
ご紹介というだけでもうれしいのに、修理のお見積りなどお伝えした時、『聞いてはいたけど、そんなに良心的でいいの?大変な仕事でしょう?』と、修理前からいろんなことにお気遣いいただいて、もったいないお言葉をいただいて、なおのこと、安心して使える状態に戻して、お気持ちにお応えしたく思っています。
修理の内容的に、本体がないのが大変ですが、しっかり修理していきます!

ダンパーレバークロスを裁断して、貼り付けます。

全て貼り付けました。
ハンマーの交換部品を取り除きます。

ハンマーはかなりスティックがひどくて、こんな感じで動かなくて、お客様のお家にお伺いした日は晴れていたけど、この状態で、今日も晴れて天気も良かったけど、やっぱりこうでした。
悩んだけれど、今回はフレンジごと交換することにしました。
お客様にセンターピン交換で対応するか、フレンジごと交換するか、相談したところ、長年湿気のことは気がかりだったので、フレンジごと交換しておきたい、と、おっしゃて下さいました。
フレンジごとの交換は、走りや間隔などかなり大変ですが、ピアノがある場所は、大きな座敷のとなりの縁側のお部屋で、環境は変わらないので、根本的に治すことで、より安心して弾いていただけるようにします。
お伺いしてアクションの動きを確認していくと、ジャックの抜けが悪くて、ひっかかってもとの静止位置に戻れないものがたくさんあって、元々のスキンの素材のせいなのか、このままではよくないので、バットスキンの交換します。
同じ素材なので、キャッチャースキンも交換します。

スプリングも、折れ曲がっているものが多数あります。負担がかかったのでしょうか…

ブライドルテープも、削れたスキンが積もってしまっているので、交換します。

バットスキン、キャッチャースキン、バットフェルト、バットスプリング、ブライドルテープを取り除きます。

ひたすらやって、やっと半分くらい?です。先は長いですが、コツコツ頑張ります!

先日の作業の続きです。
キャッチャースキン、バットスキン、バットフェルト、バットスプリング、ブライドルテープを取り除きます。

やっと一台分、取り除き終えました。
剥がすのも大変ですが、私は貼る方がより大変な気がして、でも、明らかに良くない部分もあるので、しっかり治していきたいです。
工房では、新居浜市・カワイBS25の作業を行いました。
キャッチャースキンを貼り付けます。

きれいに貼るのに気をつかって貼っていると、あっという間に夕方で、何とかすべて貼り終えました。

元々のが、使用でよれたのか、スキンがピタッとはれてなかったり、バットアンダークロスやバットアンダーフェルトの位置がずれてしまっているものなどあって、

それも治しながら、貼ります。

キャッチャースキンやバットスキンの貼替は、剥がすのも貼るのも大変ですが、交換すると、かなりいいタッチになります。
今回は、バットスキンの交換で、ジャックの戻りがスムーズになって、指に感じられる違和感がなくなります。
お孫さんは、普段は電子ピアノなので、きっとピアノが弾きやすくなって、さらにおばあちゃん家に練習しに来たくなるかも?そうだとお孫さんはもっとピアノが上達するし、お孫さんがかわいくて仕方ないおばあちゃんも、お孫さんにたくさん会えてうれしいだろうな、とおもいながら、なんとか一台分終わりました。

負荷がかかったのか、スプリングが変に折れ曲がっていて、1本や2本ではなく、

全て新しいものに交換します。

削れたスキンなどで汚れてしまっていたブライドルテープも、新しくしました。

後はフレンジの交換ですが、新品のフレンジのコードが短いので、

一旦コードを剥がして、

適切な長さのコードに貼り換えました。

センターピンの硬さを確認しながらフレンジを取り付けます。
すごく機敏な動きになりました◎

フレンジをすべて取り付けて、ハンマー関係の修理が終りました。

動きが悪く、鍵盤の戻りにも影響が出てしまっていたウイッペンのフレンジと弱ってしまったジャックスプリングを交換します。

古いジャックスプリングとフレンジを取り除いて、ジャックなどをクリーニングして、

くすんだスプーンを、

ピカピカに磨きます。

フレンジのセンターピンのかたさの調整をしながら取り付けて、ジャックスプリングをとりつけます。

今日は半分くらいまでしかできなかったですが、もっさり動いていたウイッペンも、さっと動くようになってきています。

昨日の続きから作業して、すべてのジャックスプリングとフレンジの交換が終わりました。

ダンパーロットも、

ピカピカに磨きました。

ウイッペンがスパッと静止位置に戻るようになって、きっと鍵盤の動きも、もたつかなくなっているち思います。
アクションの修理は終わって、まだまだこれから組み立ててからも大変ですが、丁寧にみていきたいと思います。

ダンパーをとりつけて、

間隔や高さなどを合わせます。本体がないので、大変です。。

ハンマーレールクロスを交換にして、レール類をアクションにとりつけました。
ここからがさらに大変です。
このピアノがきちんとして、お孫さんに正しい状態のピアノを弾いてほしいというおばあさまの想いに応えるために、じっくり腰を据えて、作業していきます。
ハンマーを取り付けました。

間隔や走りなどをみています。
まだまだ気になるので、他の作業と並行しながらもう少しみていきます。
修理前は相当動きが悪かったのですが、フレンジを交換して、走りなどみていても、今のところ全く症状は起きていなくて、今日は雨なので、お客様のお家でピアノにおさまっても、きっと大丈夫です。
弾きづらさがあったと思うので、修理して、お孫さんがひきやすくなったと思ってくださるといいな、と思います。
鍵盤関係の修理

バランスブッシングの消耗が出てきていたり、

うっすら虫食いで、蛹的なものがあちらこちらについているので、ブッシングを交換します。

とってもささくれやすい鍵盤で、蒸気も当てられないので、地道にコツコツ作業中です。

新居浜市・カワイBS25のブッシングも、昨日から少し進んでいて、木部が相当繊細なので、ちょっと時間がかかっていますが、明日には剥がせそうです。

バランスも

フロントも

ブッシングを剥がし終えました。

バランスと

フロントのブッシングクロスを貼り終えました。
お届けの打ち合わせでお話しさせていただいて、少し先となったのですが、もうすぐお孫さんのピアノの発表会みたいで、とっても楽しみにされていていました。
そういうのをお聞きすると、温かい気持ちになりますね。
納品は少し先となったので、納品してから動かないよう、何度も見直していきます。

鍵盤を磨いて、黒ラックなどを塗って、鍵盤の修理が終りました。
仕上げ

鍵盤押さえのフェルトとマフラーフェルトも貼替ました。
アクションの走りなどを見ていたけど、もうちょっとな感じです
入念に走りや間隔など見て、しっかり増し締めもして、

ブライドルテープを取りつけて、アクションも完成しました!
今日行った幼稚園さんのピアノが、カワイのBS20で、初めてキャッチャーとバットスキンを交換させていただいた、個人的に想い入れのあるピアノで、今回の新居浜市・カワイBS25のアクション修理でもスキンの交換をさせていただいて、この幼稚園さんピアノがなければ、今、このピアノを修理できなかったと思うので、いろんな縁が繋がって、今の自分がいることを感じました。
お孫さんのためにきちんとしたピアノを、というおばあ様に、『不安のない状態になりましたよ、安心してくださいね。』と、お伝えできる状態になったと思います。
納品は先ですが、パンチングの交換なども行うので、整調などもしっかり行いたいです。
納品されて
新居浜市・カワイBS25のアクションと鍵盤の修理のお届けにお伺いさせて頂きました。

棚板の掃除などから行います。

キーピンを磨いて、バランスとフロントのパンチングクロスを交換しました。

プレッシャーバーや、弦、チューニングピンも、

磨きます。できる限り、工房で作業するときと同じように、を心掛けています。

鍵盤とアクションをセットすると、こんな感じで、大変な状態です。
スキンを変えて、パンチング類を交換しているので、いつもこんな感じになります。

ざっとキチンと弾ける状態にしてから、粗整調、調律、整調、調律…と、何度も合わせて見直して、を繰り返します。

最後、錆び錆びのペダルも磨きます。

やっぱりピカピカになると、嬉しいですね。

外装を組み立てて、無事に納品が終りました。
組みあがったピアノを見て、『わぁ、きれいになって!孫がいっぱい弾いてくれたらいですね』と、お家に来たときのようにきれいになったピアノを見て、喜んで下さいました。
この前あったお孫さんの発表会の動画をみせてくださって、ほんとお孫さんがかわいくて仕方ないのが伺えて、頑張るお孫さんのためにきちんとしたピアノにしたということで、ご依頼くださり、しかもおばあさまも最近、入門の楽譜を買ってきて、エレクトーンで練習を始めていたようで、これから先、また、ピアノがどんどん活躍していくようで、おばあさまがお孫さんやご自身のことを楽しいそうに話してくださるのもうれしかったです。
途中、お昼ご飯などもお気遣いいただき、いろいろと気にかけてくださって、ありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします!
