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2025/11/03

新居浜市・カワイCA40Xの作業まとめ

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カワイCA40は、新居浜の先生のレッスンで使用しているピアノで、昨年のこの時期に先生のお母様より、『日中は会社の仕事も手伝ってくれている娘がこの先もレッスンしていくのに、一度大きく治したい』とご相談いただきました。お母様のご意向はお気持ちもわかりますし、実際に先生にお話しをお伺いすると、先生ご自身は、年数が経ってきていることで気になることはあったけど、それこそ年数も経つし、という感じで弾いてこられたようで、とりあえずお困りのことに対しての作業を行うか、大きく治すパターンなど、なん案か提案させていただいて、方向性を決めました。
とても明るい先生で、仕様も予算内であれば、全てお任せくださるというご依頼で、まだまだ先生として活躍されていく期間は長いですから、しっかり治していきます。

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カバーをかけていたので、ぱっと見傷がなくきれいですが、

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よくみると傷があるので、

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しっかりきれいにします。
レッスンで使っているピアノなのに、ほんとにきれいで磨きやすいです。

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鍵盤蓋も、少し汚れている程度で、

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ポリッシャーで磨いて、新品みたいになりました。

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譜面台は、ラスボス感満載で、艶が全くありません。

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傷つきやすい所ですから、できるだけきれいに磨いてお戻ししたいです。

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地道に磨いて、

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なんとか艶が戻りました!結構頑張りました。

本体も全て磨き終えて、これから修理に入っていきます!

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張弦のため、解体を進めます。

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ダンパーを外しました。

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弦を外すために張力を落とします。

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巻線を外します。データはあるようで、巻線屋さんに発注済みです。

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弦とフレームフェルトなどを外しました。
手早く、傷つけないように作業するので、気が張りました。
レッスンで使用しているように思えないくらいきれいな感じで、もっときれいになるよう、張弦準備を進めます。

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チューニングピンを取り除きます。
暑い中結構な運動量でしたが、全て取り除きました。
ブロックも抜けてきてるので、そちらも交換しなくてはならないですね。

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ダンパーのガイドレールのとこの鉛筆印がずっと気になってたので、

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きれいにしました。このほうが自然な気がします。

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アグラフを磨きます。

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弦を張ると磨けなくなる裏側や奥側も、際になる部分も同じように磨きます。
結構大変ですが、やればきれいになるし、印象もかなり良くなるので、しっかり作業します。
元々きれいなピアノなので、お家に戻った時、先生に『きれいになった!』と感じていただくには、かなりきれいにしなくてはならないので、一つ一つ、できるだけきれいにします。

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アグラフを磨き終えました!

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一見きれいに見えますが、輝きを取り戻すために、ボルトやアリコートプレートもコツコツ磨きます。

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ピカピカになりました。

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黙々と作業して、少しづつ弦が張れる準備が進んでいます。

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チューニングピンを抜くときにピンブロックが抜けてきてしまったので、ブロックを抜いて、

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打ち込んでいきます。

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打ち込んだら、チューニングピンの太さに適した大きさの穴をあけます。

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弦の枕もつくり直しました。
厚みとか、元々ついていたのがちょっとおおらかな感じだったので、金属のパーツに合わせてぴったりになるよう、鉄骨のカーブに合うよう、微妙に作り直しました。

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次高音、高音側は、ハードフェルトを反物から切り出します。
難しすぎて、相当時間がかかってしまいました。。

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フレームフェルトもしっかり貼り付けます。

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弦が張る準備ができました。
フェルトが弦を張った後もきれいに見えるよう、弦を張ってフェルトがよれたり、フレームに隙間ができないよう、ピシッとした印象のピアノになるよう、張った後を見越してフェルトを作ったり裁断するのがほんとに難しくて、枕をつくるのにものすごく時間がかかりました。
フェルトを切る長さや切り口一つで見え方が変わってしまって、できるだけ野暮ったくならないよう、シャープに都会的に見えるにはどういうふうにしたらいいのか、そういうことを考えながら作業するのも楽しいです。

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弦を張ります。中音から張っていきます。

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仕上つつ張っていますが、あとからもっともう少し合わせます。
セクションでいうと、中音、特に低音に近づくにつれて難しくて、一台張る中で、自分にとって一番難しい部分です。
三ツ割とか巻口の流れをもう少し合わせたいです。

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特にアップライトで、枕のフェルトがよれてしまう時がありますが、大丈夫でよかったです。

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わすれずに、止音を編み込みます。きちんと弦の上、下、順番になっているか、何度も確認しました。

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低音を張って行きます。
長さは自分で決めるので、最初の一本は、毎回ものすごく緊張します。冗談ぬきでしばらくドキドキします。失敗できないし、ダメで張り直しになると、巻いていただいた職人さんに申し訳ないです。

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巻口を揃えるように張るのはもちろんですが、枕のフェルトがずれないかとか、最低音に近づくにつれて弦が太くて、アグラフに入りづらかったり、ちょこちょこやりにくさもありましたが、低音を張り終わりました。ほとんど仕上ていますが、この頃には満身創痍なので、もう一度チューニングピンの高さなど見直いして、仕上ます。

張弦はほんとに難しくて、いろんなことに気を付けながらですが、あと次高音と高音、がんばります!

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次高音、高音の弦を張り終わりました。
チッピングまで一通り作業して、張った傾向というかは確認できましたが、細かく見ると、まだまだなので、仕上きるにはもう少し丁寧にみなくてはならないです。

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高音、

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次高音、

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高音側の中音、

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中音の低音側、

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低音、

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低音にも止音フェルトを編み込んで、

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張弦が終わりました。早く調律がしたいです。

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とりあえずダンパーを取り付けて、何度か調律しました。
先生が次高音のことをおっしゃってたのですが、濁りなくスッと響くようになってたので、安心しました。、そして、低音の伸びや音質が抜群で、また職人さんにお会いできることがあったら、お礼をお伝えしたいです。

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レッスンされている別棟は、レッスン専用なので、生活での汚れはないですが、それでも曇りは出るようで、

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磨くとしっかり艶が復活しました。

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二台並べてもゆうゆうで、清潔に保たれている空間ですが、キャスターにもホコリが積もっているので、

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ホコリはもちろん取り除いて、ピカピカに磨きました。
割れていたらこまるな、と思ったけど、割れやつきいたの剥がれもなく、三本ともピカピカになりました。

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調律してから、ダンパーを持ち帰ってきました。
弦の錆でフェルトが変色していたりしたので、きれいに貼りかえておきます。

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かなりささくれやすい+白い接着剤で、やりにくくて、時間ばかりが過ぎてしまいましたが、

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ウッドも磨きつつ、コツコツ作業を進めて、

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なんとか剥がし終えました。

ブッシングの作業を行ないました。

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バランスも、

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フロントも、かなりブッシングが消耗しています。ガタがでて、グラグラで、タッチが安定しないです。

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ブッシングクロスを貼りかえるために、まず、古いクロスを剥がします。

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ささくれないよう、気を付けて、バランスもフロントも、完全にきれいに取り除きました。

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まずはライニングフェルトを貼ります。

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ダンパーを裁断します。

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作業のなかでも、かなり気合いがいるので、しっかり時間がある時に集中して裁断しています。

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貼り付けも、気が抜けないので、最後まで緊張感を持って作業しました。
貼り方で見え方もですが、止音にもかかわってくるので、とても気をつかいました。

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バランスと、

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フロントのブッシングが、深さなど大丈夫か確認しました。

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キャプスタンも磨き直しました。

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黒鍵や白鍵を磨いて、あとはバックチェックの交換をしたら、鍵盤関係の修理が終ります。

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レッスンで使ってきたピアノなので、クロス関係がかなりへたっていて、この先、生涯先生を続けていくピアノですから、気持ちも新たに一新したいと思います。

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バックレールクロスを剥がして、

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キーピンを磨いて、新しいパンチングクロスに交換しました。

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バックレールクロスも、元と同じようになるようにして、見た目にもきれいになりました!

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バックチェックが、テールの衝撃でかなり傷んできていて、

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このままだと、きちんとバックチェックされなかったり、どんどん削れてきてしまうので、あたらしいバックチェックに交換しました。

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鍵盤のブッシングクロスの調整もみて、鍵盤関係の修理が終りました。

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ハンマーはドイツ製のもの、

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シャンクも新しくします。あけたての部品はどの部品も美しいです。

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いろいろ測定してから穴あけの位置だしをしました。
新しいシャンクにしたり、穴あけしたり、植えるまでにはもうしばらくかかりますが、正しく植えられるよう、一つ一つの工程を、確信をもって作業をすすめていきます。

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元のハンマーの角度など、何度も確認して、穴をあけました。
サイドの加工までやりたかったけど、時間的に厳しくて、穴あけのみとなりました。

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ハンマーのサイドの加工を行ないました。

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慎重に、慎重にとにかく集中して、同じようになるよう、不格好にならないよう、気をつけました。

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ハンマー植えを行いました。
初めての機種、ハンマーの加工も自分で、相当緊張しました。
ハンマーの直線は出ていますが、あとテールの加工をしないと音出しができないので、頑張らないといけません。

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ペダルを磨きます。

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突き上げ棒とか、気合いがいる感じです。

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ペダルは磨いて、プラスチックパーツを新しくしました。

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突き上げ棒も、地道に磨いてサビサビが無くなりました。

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窓フェルトや突き上げ棒のペダル側のゴムも交換して、あとは本体の整調、整音に入ります。
早く音を出したいです。

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ざっとダンパーを取り付けて、整調に入れるよう、粗整調を行いました。

調律ができるようにできるまで、いろいろな工程を行ったり来たりして、やっと調律もできました。
かなり硬くなっていた音も、今の段階でハリを取り戻して、気がかりだったいろいろも問題なかったので、少しだけ気が楽になりました。

あとはダンパーがなじんだらもう一度細かく合わせて、調律と整調を繰り返して安定するように何度もみていきます。

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大屋根などをとりつけて、本格的に仕上げに入っています。
整調や調律は落ち着きつつありますが、音は昨日とはまた違う感じで変化を聴きながら、仕上げていきます。素直な印象のピアノなので、作業するのも楽しいです。
先生や生徒さんに愛されるピアノになるよう、頑張って仕上げます。

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あまり動かなくなってきたので、整音して、外装も一度組んで一通り作業を終えて、完成しました。
お納めするのはもう少し先ですが、納品まで、できる限り調律や整調、整音をします。

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明日納品になり、ほとんど変化もなくなっていますが、念入りに調律・整調・整音を行いました。

明日、立ち会えませんが、無事におさまって、先生や生徒さんがまたこのピアノでレッスンして、もっとピアノがすきになるといいな、と思います。

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