四国中央市から移動・ヤマハW110BDの作業まとめ

いきさつ

四国中央市から、クリーニングと修理のピアノが搬入されました。

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四国中央市のご実家にあったピアノを、一年前に新築されたご自宅に運び入れたいとのことで、お問い合わせの段階から、クリーニングをされること前提のお問い合わせでした。

点検にお伺いさせて頂くと、確かにうっすら虫が入った痕跡があって、そこまでひどくはないけれど、『虫やゴキブリの痕跡を無くして、新しいお家に迎えたい』ということで、今回もしっかりきれいにして、お届けしたいと思っています。

本格的な作業を前に、まずは、裏だけ掃除しておきます。
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きれいに見えますが、Gの落とし物や、蜘蛛の亡骸などでてきて、しっかりきれいにしますね!

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掃除機をかけて、何度も拭いて、ごみを飛ばして、これなら痕跡はなくなったと思います!

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裏側は、きれいになりました◎

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お客様が、クリーニングを考えられるきっかけとなったのが、この鍵盤の上の赤い粉で、引き取られてきたキーカバーには、ポツポツ穴が開いていました。。。

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天屋根内側のフェルトも、虫ハウスがあったり、穴が開いていたり…。。

こんな感じだと、中も心配なところですが、

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中は、確かに虫食いの被害はあって、交換すべきところは交換しますが、18年ほど前に、ずっと来ていらした調律師さんからの連絡が途絶えてしまう前は、購入からずっと毎年、ほとんど同じ月に調律され続けていて、しかも、以前のお方がきっちり掃除されていたので、調律をお休みされていたのに、かなりきれいで、点検にお伺いした時、びっくりしました。そして、純粋にうれしかったです。
掃除機は借りても、実は掃除してなかったパターンなどもあったので、ピアノを大切に想って、毎年調律されていたお家が、きちんと掃除などされていて、今、その調律師さんがどこにいらっしゃるのか分かりませんが、ちゃんとお気持ちを引き継いで、きれいにピアノを保ちたいと思いました。

お客様にお伝えして、『相当大切にされいたのでは?』と、お聞きすると、『ピアノは簡単に買えるものではないから、意を決して買って、ちゃんと維持したくて調律だけは欠かさなかったけど、連絡が無くなってしまって…あのまま連絡があり続けたら、使ってなくても、ずっと調律は続けていたと思うよ』とおっしゃられていて、前のお方への信頼が厚かったことも伺えて、責任重大です。

アクションの方は、スティックがあったりするのと、虫がどこまでは入っているか、分解してみないと分からない部分はありますが、『虫の痕跡を無くして新しいお家に入れて、趣味でまた弾いていかれたい、ということですので、しっかり治していきたいと思います。

外装、内装クリーニング

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全体的にかなりきれいですが、こんな感じなところもあるので、

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きれい磨いていきます。
なぜか脚がポリッシャーではきれいにならず、(茶色なので汚れが分かりにくいのですが、曇り方と触り心地というか撫で心地が違う)手磨きでやると、きれいになりました。

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できる限り分解して、

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ホコリもすっかりなくなりました。
新築に入れるし、きれいなことにこしたことはないと思います。

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中も、ホコリや錆びなど、案外汚れていて、

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まずは立てた状態できれいにしていきます。
時間的に全部できなかったけど、明日も続きからきれいにしていきます。

今回は特に、クリーニングありきのご依頼で、また、元々、パッと見きれいなだけに、お客様がきれいになった!と感じてくださるようなピアノにするには、より気を付けて作業しなくてはなりません。
頑張ってピカピカにしていきたいと思います!

『趣味でまたピアノを弾きたい』というお気持ちに、しっかりお応えできるよう、精一杯作業させていただきます!

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弦にホコリが付いていたりして、きっと音にもよくないですね。

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立てた状態で弦のホコリをきれいにしてから、ピアノを寝かせて、弦の下にあたる、駒や響板もきれいにしていきます。

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ホコリはすっかりなくなりました◎

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響板が、こんな感じになってる部分があったので、

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きれいにして、本体のクリーニングは終わりました。
虫の痕跡やほこりなど、とっても気がかりだったご様子で、ピアノが運ばれてくるなら、きれいになって、気分新たに迎え入れたいとおもうだろうから、そんなお気持ちに応えられるよう、作業しています。
つもったホコリや、なにかの汚れがあったりで、ちょっと大変でしたが、これなら大丈夫です!

夕方戻ってから、四国中央市から移動・ヤマハW110BDの作業を行いました。

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ペダル窓のクロス、地味に虫食いで、そうでなくても変えた方がきれいになるので、貼り換えます。

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クロスは、お客様と相談して、茶色に変更しました。

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購入からビニールを外さずに使ってこられたことからも、大切にされてきたんだろうな、と、温かい気持ちになりました。

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底板は、過去で一番きれいだったかもしれません。
でも、底板も分解して、掃除して、さらにきれいにして、ペダルを磨きました。
ビニールのカバーは、出荷前に取り付けますね!

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前土台と底板を取り付けて、本体の磨きは終わりました。
土曜にピアノをたてたいです。

工房に戻ってからは、四国中央市から移動・ヤマハW110BDの作業を行いました。

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まず、ピアノを起こしました!
弦についていたホコリなどはすっかりきれいになりました◎

外装パーツも磨いていきます。

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鍵の金属部分がきれいになるか、ちょっと不安でしたが、

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なんとか復活しました!

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点検にお伺いした時、直前に鍵をしめたら開かなくなってしまって、なんとか開けて無事点検できたというハプニングがあった鍵も、

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できる限り磨いて、スムーズに動くようにしました。なので、鍵も使えるようになりましたよ◎

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長丁番も、

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ピカピカです。
ほか、上前、下前など、すべての外装パーツは磨き終えました。
天屋根や鍵押のフェルトなどは、出荷が近くなってから貼替るので、外装のクリーニングは一旦区切りで、これからアクションや鍵盤の修理となります。

アクション解体


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アクションを解体します。

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かわいいサイズのアクションです。がんばって、解体していきます。
やっぱり、ほこりはありますね。

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前の調律師さんも、湿気のことは言われてて、お引き取りしたピアノに、乾燥剤も入っていました。
動きが悪いので、センターピンは交換します。

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慎重に解体していったけど、フレンジコードは切れてしまって、他もひっぱると千切れてしまうので、交換しますね。

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見たところ、アクションの方は、虫食いはなくて、ダンパーが無事で、ほっとしました。
これからまた趣味で弾いていきたい、ということですから、しっかり治して、たくさん弾きたくなるピアノにしていきたいです!

ジャックスプリング全交換

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ジャックスプリングの交換を行います。
明らかに弱りきったスプリングで、ジャックの戻りを助けられない感が否めなくて、交換しないわけにいかないです。

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今回は、根本でちぎれるタイプだったので、慎重にやってもちぎれるけど、イライラしないように、作業します。無理にやると、周りに被害がでて、穴がぐずぐずになったりして、良くないです。

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千切れながらも取り除いたら、ジャックも磨いて、スプーンも磨いて、ピカピカです◎

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新しいスプリングを取り付けました!

88個、全て交換したので、

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ダンパーロッドも磨きます。錆とかはないけど、しましまです。

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ピカピカにして、取り付けました!
スプーンもロッドピカピカになって、ダメージなくダンパーレバーを押し上げられそうです。

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ウイッペンの間隔も整えて、ジャックスプリングの交換が終わりました。

ダンパーレバークロス貼替

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ダンパーレバークロスを貼り換えます。

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まずは古いクロスを取り除いて、

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新しいクロスを裁断して貼り付けました。

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ダンパーレバーを取り付けました。
かなり難儀して、本体がなかったら厳しかったかも。。です。
止音が、というよりも、合わせるのが大変で、かなり時間をかけて半泣きでしたが、合わせられる限り、頑張りました。背が低いピアノは、特に難しいです。

ハンマー関係の修理 (ファイリング、フレンジコード貼替、バットスプリング全交換、ブライドルテープ全交換、バットセンターピン全交換)

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交換する部品を取り除きました。
今回は、ファイリングとフレンジコードの交換、バットスプリングの交換、ブライドルテープの交換、バットセンターピン全交換予定です。

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元々、弦の溝がハンマーの真ん中からずれてしまっているものが多くて、この状態で間隔を正しくすると、もとの弦溝から大きく位置がずれてしまいそうです。
そうなると、音色もバラバラで、発音も悪くなるので、一旦きれいに成型します。

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きれいな卵型を目指して、慎重に成型していきました。毎回、緊張します。
ハンマー交換をするようになって、ハンマーがどう弦を打つか、ということの重要性を再認識しました。
ハンマー交換に関わらず、作業や経験していくの中で気がつくことや、学ぶことがたくさんあって、ほんとに奥が深くて、もっと学びたくなります。ピアノに触れることができることが、楽しくて仕方ありません。
話はそれてしまいましたが、ハンマーを取り付けるときも、真ん中でピシッと弦を打つようにとりつけなくてはならないですね。

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バットスプリングの交換と、ブライダルテープを貼り換えます。

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バットスプリングを交換します。
古いものは、かなりよわよわしくなってしまっていて、湿気が強かったりして、頑張っていたスプリングなのかもしれません…
各スプリングには、それぞれ役割があって、バットスプリングは、ハンマーの動きに関わる役割を担っているのですが、年数も経って、少しずつ弱まってしまっているので、新しくして、また、しっかり役割を果たしてくれそうです。

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ブライドルテープも新しくしました!


センターピンの交換を行います。
前の調律師さんも、湿気のことを言っていらしたようで、実際に作業してみると、何本も交換された形跡がありました。

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センターピンを選びながら、作業します。

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88本、全て交換して、動きを確認しながらフレンジを取り付けたら、ものすごく動きがよくなって、これだと弾きやすくなってると思います!

ハンマー関係の修理が終ったので、アクションの組み立てに入ります。

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こんなところにも虫がいて、アクションが無害だって、ほんとによかったです。

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ハンマーレールクロスを貼替て、

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レール類を取り付けました。ほこりも一新して、なんかきれいです!

鍵盤関係の修理 (バランス・フロントパンチングクロス全交換、小口貼替、バランス・フロントブッシングクロス貼替)

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微妙に虫食いだったパンチングもすべて新しくしました。『虫の痕跡をなくして』というご依頼ですから、きちんとしなくては。

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奥が、四国中央市から移動・ヤマハW110BD、手前が、今治市・エテルナE35Mの鍵盤です。
背の高さが20センチくらい違うで、鍵盤の長さとか、ポストワイヤーの長さとか、結構違いますね。
小さな工房ですから、同時進行はあまりできなくて、こんなふうに鍵盤が並ぶのは、最初で最後かもしれません。

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二台とも小口が変色していて、(↑は、ヤマハW110BDの小口です。)ヤマハの小口は、製造された時期によって、こんな風に変色したり、反ったりしてしまうものがあります。。
交換するのに、古い小口をのみで簡単に取り除けるものもあれば、今回のように、小口が簡単に剥がれず、粉々になって、なかなか剥がせないものがあって、今回は二台ともダメだったので、Piano Refinishの柴田さんに依頼させて、お力をお借りいたしました。

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木部が傷つくことなく、きれいに剥がしていただいて、お忙しい中、快くお引き受け下さり、本当にありがとうございます。
鍵盤の小口部分はとても目立つ部分で、クリーニングや中古のピアノを販売するとき、反ったりしていなくても、変色は目に付きますから、できればきれいにしたい部分です。
ですが、はがれにくいタイプだと、まず取り除くこと自体が難しく、時間はかかるし、きれいに剥がしきれなかったり、なかなか剥がれず勢いで木部をえぐったり、鍵盤の上面を誤ってかけさせてしまったり、と、かなり大変な作業で、作業自体を躊躇してしまいます。
このように、柴田さんにきれいに剥がしていただけて、ありがとうございます。

バランス・フロントブッシングクロス貼替を行います。

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ちらっと虫くいで、演奏上は問題ないし、どうしようか悩んでいたのですが、『虫の痕跡をなくしたい』というご依頼で、どうしても見なかったことに出来なかったので、交換することにしました。

まずは、古いクロスを取り除きます。

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バランスも、

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フロントも、きれいに取り除きます。
うっすら残りやすいので、よくみて、頑張って削ります。

剥がし終わったら、エアーでしっかり粉粉を飛ばしてから、貼り付けていきます。

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バランスも、

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フロントも、しっかり貼り付けました。
切り口とか、ブッシングの深さとか、左右同じように、とか、身近な修理ですが、気にする点も多いです。切り口が汚いと、修理した感が悲しい感じになるので、いつもとても気を使います。

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調律にお伺いする前、貼りごまを外して、小口を貼り付けておきました。

調律から戻って、作業を進めます。

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ブッシングも、きれいに貼り付いています◎

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黒鍵の黒ラックを塗ったり、磨いて、きれいにします。

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白鍵も加工や各処理をして、きれいさっぱり、虫の痕跡もなくなりました!

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穏やかで控えめなお客様が、『虫とかゴキブリの痕跡を無くして、きれいなピアノを運び入れたいです…』と仰っていらしたので、やっぱり、ブッシングの貼替もやっておいてよかったです。
ちゃんとお客様の目を見て、『このピアノは心配ありません』といえるピアノにできるよう、心掛けています。

仕上げ

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ハンマーを取り付けて、走りや捻じれ、間隔をみます。
とてつもなく大変で、まだ、もうちょっと、見ます。投げ出すわけにはいきませんから、ダンパーに引き続き、半泣きですが、予想もできていたので、泣きません。
もうちょっと、がんばろう!

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そして、個人的に難易度の高かったハンマーも、やっときれいに取り付きました。
小さいピアノ程、難しいです。
いつもと感覚が違って、やったとこが反対に走り出したり、いろいろで、捻じれも間隔も、なかなか決まらなくて、きつかったです。
久しぶりに『あの状態をここまでしたんやけん、いいんやない』と、逃げそうになったけど、打つべき位置で弦を打つから、パーンと鳴ってくるので、中途半端は失礼です。
なにより、点検の際、『思っていたよりも全然負担が少なくて、ほんとにいいんですか?もっと大変だと思っていました』と言って、すぐにお返事くださった御客様のピアノをなんか引っ掛かりのある状態で出すわけにはいきません。

弦合わせくらいで、と思われるかもしれませんが、いろいろ作業していく中で、基本がいかに大切か、が、やればやるほどに、思い知らされます。そして、実直に技術と向き合わないと、基本を難なくできるようにはならないと思います。
相当時間がかかりましたが、ハンマーの弦合わせも終わりました。

修理自体はこれで終わって、あとはフェルトの貼替系だけだと思われます。
音出しがたのしみです。

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鍵盤のブッシングもチェックしながら、鍵盤を収めて、整調を行います。
鍵盤の高さや深さ、ダンパー関係やレットオフ、一通り作業して、

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調律もしっかりと行います。
結構下がっていたので、調律と整調を繰り返して、なんとなく落ち着いてきそうです。
整調と調律を繰り返していくと、度にどんどん厚みが出てくる感じで、まさに寝ていたピアノが起きてきた感じです。

納品日も決まっているので、外装など仕上つつ、さらに調整を重ねて、安定させていきます。

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天屋根の内側のフェルトを新しくしました!
地味に虫食いで、フェルトの下は直でピン板で、かなり神経も使うので、できれば触りたくないのですが、ほっておけませんし、実は古いものを剥がすと、親板とピン板のわずかなくぼみに、いっぱい虫ハウスが詰まっていました…。貼替て良かったです。

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再度、整調、調律を行って、かなりパリッとした仕上がりです!

外装を確認しながら組み立てていきます。

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鍵も、しっかりかかるのを確認しました◎

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そして、ちゃんと開きます!
小口もすっかりきれいになって、剥がしていただけることのありがたさを再度感じました。
クリーニングしても、小口が変色したままだときれいになった感が出ないし、鍵盤蓋を開けると、かならず目が行く部分で、きっとお客様が仕上がったピアノをみる印象も、一層きれいに感じられると思います。毎回、本当にありがとうございます。

こうして、四国中央市から移動・ヤマハW110BDが仕上がりました。

点検の時から、お母様もご依頼主の奥様も、とっても丁寧に対応してくださり、お問い合わせ前、ブログなどをみて、作業に価値を感じて、もっと大変な負担を想像されていたようですが、『想ったより負担が少なくて、びっくりしました。しまなみpianoさんにお任せします』と仰ってくださって、お任せいただけたからには、実際仕上がったピアノをみて、『頼んでよかった』と想って頂ければ、と想って、作業させて頂きました。
あと数日ですが、さらに安定させるよう、納品まで、しっかり見ていきますね。

明日は四国中央市から移動・ヤマハW110BDの納品予定なので、朝からしっかり出荷前検品を行いました。

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棚板や底板の掃除は、ものすごい徹底して検品されていたので、その名残で、今でも最後の最後まで、しっかりチェックします。

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殆ど動かなくなってきましたが、整調と調律をもう一度見直します。
少し背の低いピアノですが、しっかり鳴って、もっさりしていたタッチも、驚くほど軽やかになりました!

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外装ももう一度も治して、納品の準備が整いました。
かわいいピアノですよね。色も素敵で、いいな~♪

新築されるとき、ピアノの場所もしっかり考えて建てたご様子で、やっと念願のピアノ納品となります。
明日、無事に納品されて、お客様に喜んでいただけるといいな、と思います。

納品されて

今回も難易度が高く、足場をつくりながらの納品でしたが、お家もピアノも傷つけることなく、慎重に搬入してくださりました。毎回、発想にすごいな、と感心してしまいます。
雨の中、本当にありがとうございました。

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ピアノの上には、専用の照明もあって、とっても素敵なお部屋にぴったりです◎

ピアノが運び入れられて、カバーが外されると、『あっ…』と、マスクをしてても笑顔になられたのがわかるくらい、きれいになってやっと迎えることができたピアノに、うれしいご様子でした。

運送会社さんが片付けなどをされているとき、早く鍵盤蓋を開けたそうな感じで、なんだかソワソワされて、ピアノをきれいにするのに、さり気なく鍵盤蓋を開けると、『わぁ♡』と、きれいになった小口をみて、とても嬉しそうでした。
『音とか、わからないかもしれないけど、ブログできれいになってたのをみて、みたかったんです!』とおっしゃられていて、心待ちにされていて、とっても嬉しかったです。

ピアノのことも、『音がクリアになった♪』と、受け入れてくださり、修理していくなかで、ハンマーの動きの悪さや、ハンマーの位置など、音を出すにあたって大切な部分に気をつけて作業させていただいたので、ほんとに嬉しかったです。

『想った以上に作業してくださり、良いのでしょうか…ほんとにありがとうございます』とおっしゃってくださり、クリーニングに修理、遠方からの運送費と、ご負担は相当だったはずなのに、それ以上のものを感じてくださったのが、心からうれしかったですし、このピアノに関わることができて、ほんとに幸せです。

さっき来たばかりのピアノがそこにあるのが自然で、ここがこれからピアノの新しい居場所になるんだなぁ、と思うと、お客様にとったら、念願のピアノ搬入なのだと思いますし、新築の際、ピアノの場所を考慮しされて迎えられるピアノって、ピアノ的にすっごい幸せなピアノだと思います。
それも、ご実家のお母様がずっと大切に想われて、前の調律師さんから連絡が途絶えるまでメンテナンスを続けられていたのを、娘さんもみていらしたから、そんなピアノを手元に置かれたいと感じて、こうして虫の痕跡もなく、かわいらしいピアノを無事にお納めできて、ほんとにホッとしました。

最初からクリーニングありきのご依頼で、点検の際も四国中央市までおいでてくださり、全てお任せくださり、私だけでなく、運送会社の方にもたくさんのお気遣いくださり、ありがとうございました。

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今後ともよろしくお願いいたします!